本記事では、「Core Ultra 7 265KとCore Ultra 9 285KのゲーミングFPS差はどれくらいか?」「価格差に見合う価値はあるのか?」といった具体的な疑問を解消するため、最新の平均FPSデータと詳細スペックを基に徹底的に比較します。
Core Ultra 265K / 285Kのゲーミング性能をデータで徹底比較:平均FPS
IntelのハイエンドデスクトップCPUであるCore Ultra 7 265KとCore Ultra 9 285Kは、Arrow Lakeアーキテクチャと3nmプロセスを採用した、現行のハイエンドPC市場を牽引するモデルです。両モデルともオーバークロック耐性を持つ「K」モデルとして知られ、究極のゲーミング、クリエイティブワーク、AI処理能力を提供しています。
では、そのCore Ultra 7 265K と Core Ultra 9 285Kが、実際のゲーム環境でどれほどの性能差(フレームレート)を発揮するのかを比較します。
| CPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| Core Ultra 9 285K | 158.1 | |
| Core Ultra 7 265K | 154.4 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム(18 game averageなど)における「1080p」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
平均FPS(1080p)データに基づくと、以下の結果が得られました。このように、実際のゲーム平均FPSデータでは、Core Ultra 9 285Kは158.1 fps を記録しており、Core Ultra 7 265Kの154.4 fps と比較して、約2.40%高いゲーミングパフォーマンスを示しています。
| CPU | 1080p 平均FPS (3サイト平均) |
|---|---|
| Core Ultra 7 265K | 154.4 fps |
| Core Ultra 9 285K | 158.1 fps |
| Core Ultra 9 285Kの優位性 | 約2.40% |
Core Ultra 265K / 285Kの「後悔しない選び方」:価格差に見合う価値は?
Core Ultra 7 265Kの希望カスタマー価格は、$394.00〜$404.00と約$399前後(日本円で約62,314円/$1 USD = 156.2 JPY)、Core Ultra 9 285Kの希望カスタマー価格は、$589.00〜$599.00と約$594前後(日本円で約92,768円/$1 USD = 156.2 JPY)であり、その差は約30,000円です。
Core Ultra 7 265Kが「おすすめな人」:ゲーミング特化と最高のコスパ
Core Ultra 7 265Kは、Core Ultra 9 285Kの約2.4%の性能差 に対して、大幅に安い価格で購入できるため、コストパフォーマンスを最優先するハイエンドゲーマーに最適です。
- ゲーミング性能を重視しつつ、CPU予算を抑えたい方:1080pゲーミングでCore Ultra 9 285Kに僅差の154.4 fps を提供し、費用対効果に優れています。
- Core i9-14900Kからのアップグレードを検討している方:265KはマルチコアスコアでCore i9-14900Kと同等以上の性能を持ち、AI機能や新アーキテクチャの恩恵を受けられるため、LGA1851への移行の価値があります。
- 冷却システムの導入コストを抑えたい方:どちらもMTP 250W ですが、定格運用における発熱を抑えたい場合、265Kの方がクロックがわずかに低く(5.5 GHz vs 5.7 GHz)、より安定した運用がしやすい可能性があります。
Core Ultra 9 285Kが「おすすめな人」:究極のマルチタスクとプロクリエイティブ
Core Ultra 9 285Kは、その価格に見合うコア数とキャッシュ容量の優位性から、性能に一切妥協しないプロフェッショナルユーザーに最適です。
- プロの動画編集、3Dレンダリングを行うクリエイター:Core Ultra 9 285Kは、Core Ultra 7 265KよりもEコアが4基多い24コア構成、L3キャッシュも36 MB(265Kは30 MB) を搭載しており、長時間の高負荷クリエイティブ作業で性能差を発揮します。
- 究極のAIワークロードを求める方:NPUピークTOPSは13 TOPSで共通していますが、全体のAIピークTOPSは285Kが36 TOPSに対し、265Kは33 TOPS と、285Kが優位です。
- 最高クロック速度(5.7 GHz)を求めるエンスージアスト:わずかですが高い最大周波数(5.7 GHz vs 5.5 GHz) を持ち、限界性能を追求できます。
Core Ultra 265K / 285K 構成ガイド:失敗しないおすすめPC 6選
Core Ultra 265K / 285KクラスのCPUの性能をフルに引き出すには、GPUがボトルネックとならないよう、バランスの取れた構成が必須です。特にゲームで高いパフォーマンスを出す場合、GPU性能の重要性が増します。
Core Ultra 265K / 285Kの性能を最大限に活かすGPUは?
Core Ultra 265K や 285Kを搭載する場合、RTX 5070 やRX 9070以上のミドル~特にハイエンドGPUとの組み合わせがベストバランスです。
| CPU | 推奨GPU |
|---|---|
| Core Ultra 7 265K | RTX 5070 / RX 9070 / RX 7800 XT クラス以上 |
| Core Ultra 9 265K | RTX 5080 / RX 9070 XT / RX 7800 XT クラス以上 |
後悔しないためのメモリやストレージ選定
Core Ultra 265K / 285K 搭載のようなハイエンドのゲーミングPCでも、メモリやストレージの選定を失敗すると後悔につながります。
- メモリ:様々なゲーム要件を満たすため、最低16GB・推奨32GB(DDR5規格 以上)が望ましいです。
- ストレージ:ゲームのロード時間を短縮するため、1TB以上のNVMe SSD が推奨されます。
Core Ultra 265K / 285K搭載 おすすめゲーミングPC 6選
Core Ultra 265K / 285K の性能を活かしつつ、トータルコストパフォーマンスに優れたBTOゲーミングPCをご紹介します。
G TUNE FZ-I7A8X
| CPU | Core Ultra 7 265K |
| GPU | Radeon RX 7800 XT |
| 価格 | 319,800円(税込) |
こちらのPCは「マウスコンピューター」にて販売されています。マウスコンピューターは、高いカスタマイズ性や、テレビCM・国内生産・豊富なサポートによる信頼性で人気のメーカーです。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10
| CPU | Core Ultra 7 265KF |
| GPU | GeForce RTX 5070 |
| 価格 | 227,205円(税込) |
こちらのPCは「Lenovo」にて販売されています。Lenovoは、高性能・高コスパ・サポート体制を兼ね備えた、出荷台数が世界No.1のシェアを誇るPCブランドです。
Legion Tower 7 34IAS10 (Intel)【1年間Legion Ultimate Support付】
| CPU | Core Ultra 9 285K |
| GPU | GeForce RTX 5080 |
| 価格 | 554,565円(税込) |
こちらのPCは「Lenovo」にて販売されています。Lenovoは、高性能・高コスパ・サポート体制を兼ね備えた、出荷台数が世界No.1のシェアを誇るPCブランドです。
他にも、Core Ultra 265K / 285Kを含む、より多くのPCを見たい場合、以下記事よりご確認ください。
Core Ultra 265K / 285Kの仕様・スペック詳細
両モデルの具体的な仕様を比較し、性能差の裏にある技術的な違いを解説します。
| 項目 | Core Ultra 9 285K | Core Ultra 7 265K | 285Kの優位性 |
|---|---|---|---|
| アーキテクチャ/プロセス | Arrow Lake / TSMC N3B | Arrow Lake / TSMC N3B | 共通 |
| コア/スレッド数 | 24コア(8P+16E)/ 24スレッド | 20コア(8P+12E)/ 20スレッド | Eコアが4基多い |
| ベースクロック(P/E) | 3.7 GHz / 3.2 GHz | 3.9 GHz / 3.3 GHz | 265Kが少し高い |
| ブーストクロック(P/E) | 5.7 GHz / 4.6 GHz | 5.5 GHz / 4.6 GHz | 285Kが少し高い |
| Pコア最大周波数 | 5.7 GHz | 5.5 GHz | +0.2 GHz |
| L3キャッシュ | 36 MB | 30 MB | +6 MB多い |
| L2 キャッシュ | 40 MB | 36 MB | +4 MB多い |
| PBP / MTP | 125 W / 250 W | 125 W / 250 W | 共通 |
| 全体 AI Peak TOPS | 36 TOPS | 33 TOPS | 285Kがわずかに高い |
| NPU ピーク TOPS | 13 TOPS | 13 TOPS | 共通 |
| 対応ソケット | FCLGA1851 | FCLGA1851 | 共通 |
| PCI Express | Gen5, 20レーン | Gen5, 20レーン | 共通 |
| PBP/MTP(TDP) | 125W / 250W | 125W / 250W | 共通 |
| 発売日 | 2024年10月25日 | 2024年10月25日 | 共通 |
| 希望カスタマー価格 | $399前後($394.00〜$404.00) | $594前後($589.00〜$599.00) | 約$200の差(3万円前後) |
Core Ultra 9 285KとCore Ultra 7 265Kの技術的違いを深掘り
Core Ultra 9 285KがCore Ultra 7 265Kに対して持つ技術的な優位性は、ゲーミングFPSの差(約2.4%)以上に、クリエイティブなマルチコア性能に影響します。
コア数の違い
Core Ultra 9 285KはEコアが4基多く(16E vs 12E)、これによりマルチタスクやレンダリングにおいて、Core Ultra 7 265Kを約15%上回るマルチコア性能(PassMarkスコアベース)を実現しています。
クロックの違い
Core Ultra 9 285Kは、ブーストクロック(Pコア)が5.7 GHz で、Core Ultra 7 265Kの5.5GHzに少し優位をとっています。一方で、Core Ultra 7 265Kは、ベースクロック(P/E)が3.9 GHz / 3.3 GHzと、285Kより少し優位をとっています。
キャッシュ容量
285KはL3キャッシュが36 MB、L2キャッシュが40 MBと、265K(L3 30 MB、L2 36 MB)よりも容量が増強されており、特にデータ集約型のワークロードでの応答性向上に貢献します。
AI機能の優位性
NPU単体の性能はどちらも13 TOPS で共通していますが、CPU/GPU/NPUを合わせた全体のAIピークTOPSは285Kが36 TOPSに対し、265Kが33 TOPS と、Core Ultra 9 285Kがわずかに上回ります。
Core Ultra 265K / 285Kに関するFAQ・まとめ
- QCore Ultra 265Kと285Kの主な違いは何ですか?
- A
Eコアの数と価格です。285KはEコアが4基多い24コア構成で、マルチコア性能で約15%優位です。しかし、ゲーミングFPS(1080p)の差はわずか2.40%に留まります。
- QCore Ultra 7 265Kはゲーミングで十分ですか?
- A
はい、Core Ultra 7 265Kは1080pゲーミングで154.4 fps を記録しており、Core Ultra 9 285Kに匹敵する極めて高い性能を持ち、最高のゲーミングFPSをコスパ良く実現したいユーザーに最適です。
- QCore Ultra 9 285Kを選ぶ最大のメリットは何ですか?
- A
プロのクリエイティブワークとマルチタスク性能です。Eコアが多いため、動画レンダリングや大規模データ処理において、Core Ultra 7 265Kより約15%高い処理能力を発揮します。また、全体のAIピークTOPSもわずかに上回ります(36 TOPS vs 33 TOPS)。
- QCore Ultra Kシリーズは新しいマザーボードが必要ですか?
- A
はい、両モデルとも新しいLGA1851ソケットを採用しているため、従来のLGA1700ソケットのマザーボードは使用できません。DDR5-6400メモリも必須です。
最終結論:285Kと265K、今買うべきCPUは?
結論として、Core Ultra 7 265KとCore Ultra 9 285Kの性能差は、純粋なゲーミングFPS(1080p)で約2.40%の僅差です。その為、基本的にはCore Ultra 7 265Kの方が優先順位は高いと考えています。
- Core Ultra 7 265K:285Kに比べて高いコストパフォーマンス を提供します。ゲーミングFPSがCore Ultra 9 285Kに肉薄しており、オーバークロックの可能性も持つため、ゲーミング特化やハイエンドPCを構築したいユーザーに有効な選択肢です。
- Core Ultra 9 285K:約200ドルの価格差ですが、長時間のクリエイティブワークや究極のマルチタスクで、処理時間の短縮を求めるプロフェッショナルなユーザーに選ばれます。特に、フラッグシップGPU(RTX 5090など)を搭載したPCには、285Kのほうが優先度は高いでしょう。
※本記事はCore Ultra 7 265KとCore Ultra 9 285Kの比較に重きを置いた記事です。それぞれの詳細解説については、以下の記事より確認をお願いします。








