RTX 4070Ti、RTX 4080、RTX 4090はどう?
この記事では、RTX 40シリーズハイエンドをモデルである、「RTX 4070Ti」、「RTX4080」、「RTX4090」の性能の確認と、過去モデルとの比較を行います。どのような性能や価格をしているのか、価格推移はどのようになるのかなど不安と期待が混ざります。それぞれのモデルの特徴を理解し、最適なGPU選択を出来るようになりましょう。
※追記 RTX 4080(12GB) は RTX 4070Ti へと名称変更となりました。RTX 4080(16GB)を「RTX 4080」に表記を変更します。次世代の「RTX 50シリーズ」の比較記事は以下よりご確認ください。
各ハイエンドモデルの主な仕様
現在確認されている、RTX 40シリーズとRTX 30シリーズのハイエンドモデルの主な仕様は以下の通りです。
| 項目 | RTX 4070Ti | RTX 4080 | RTX 4090 |
|---|---|---|---|
| CUDAコア | 7680 | 9728 | 16384 |
| ベースクロック | 2.31 GHz | 2.21 GHz | 2.23 GHz |
| ブーストクロック | 2.61 GHz | 2.51 GHz | 2.52 GHz |
| メモリ | 12GB GDDR6X | 16GB GDDR6X | 24GB GDDR6X |
| メモリパス幅 | 192 bit | 256 bit | 384 bit |
| TDP | 285W | 320W | 450W |
| 公式価格 | \ 164,800 | \ 219,800 | \ 298,000 |
| 項目 | RTX 3080 | RTX 3080Ti | RTX 3090 | RTX 3090Ti |
|---|---|---|---|---|
| CUDAコア | 8960 / 8704 | 10240 | 10496 | 10752 |
| ベースクロック | 1.26 / 1.44 GHz | 1.37 GHz | 1.40 GHz | 1.67 GHz |
| ブーストクロック | 1.71 GHz | 1.67 GHz | 1.70 GHz | 1.86 GHz |
| メモリ | 12GB GDDR6X / 10GB GDDR6X | 16GB GDDR6X | 24GB GDDR6X | 24GB GDDR6X |
| メモリパス幅 | 384 bit | 384 bit | 384 bit | 384 bit |
| TDP | 350 / 320W | 350W | 350W | 450W |
| 公式価格 | \ 109,800 | \ 179,800 | \ 229,800 | \ 327,800 |
| 販売価格 | 約9.5万円~ | 約13万円~ | 約15万円~ | 約18万円~ |
RTX 40シリーズは性能は勿論向上されていますが、RTX 30シリーズに比べ価格も大きく上昇しています。「RTX 3080」などでも普通のゲームメインの方には十分な性能の為、RTX 40シリーズのハイエンドモデルは4K解像度や300fpsでのプレイなど、高いクオリティでゲームを楽しみたい人向けの商品となるでしょう。仕事柄、高性能PCを必要など特別な理由がある場合も、選択肢に入りそうです。
また、表を見ると販売価格の値段決定要素は、公式価格比というよりは性能比であることがわかります。その為販売価格は、次第に性能比に応じた価格になることが想定されます。
各ハイエンドモデルとそれぞれの比較
ここからは各モデル別で、より詳しい特徴の解説や比較を行っていきます。
RTX 4090 と RTX 3090Ti の比較
RTX 4090の比較対象は「RTX 3090Ti」です。
| 項目 | RTX 3090Ti | RTX 4090 |
|---|---|---|
| CUDAコア | 10752 | 16384 |
| ベースクロック | 1.67 GHz | 2.23 GHz |
| ブーストクロック | 1.86 GHz | 2.52 GHz |
| メモリ | 24GB GDDR6X | 24GB GDDR6X |
| メモリパス幅 | 384 bit | 384 bit |
| TDP | 450W | 450W |
| 公式価格 | \ 327,800 | \ 298,000 |
| 販売価格 | 約18万円~ | – |
コア数、クロックともに大きく上昇しており、コア数16384、クロックがベース/ブーストで2.23 /2.52 GHzと、それぞれ約1.5倍以上の向上です。理論性能での2倍以上の向上というのも実感しやすそうです。そのため、総合的に見て大きく向上といえるでしょう。
しかし、メモリは24GBとRTX 3090と同値。メモリパス幅も384bitと同値いうことで、メモリ関連の性能数値では変化していません。電力消費については450Wと同値ではありますが、グラボの処理性能の大きな上昇も考えると、効率面ではかなりの向上といえるでしょう。
全体的に見ると、仕様の数値の変化なしもありますが向上分の数値が大きい為、十分性能上昇をしています。公式価格もRTX 3090Tiと数万円程度しか変わらないことを考えても、非常に大きな進化だと思います。
RTX 4080 と RTX 3090 & RTX 3080 Tiの比較
RTX 4080の比較対象は「RTX 3080 Ti」、「RTX 3090」です。
| 項目 | RTX 3080Ti | RTX 3090 | RTX 4080 |
|---|---|---|---|
| CUDAコア | 10240 | 10496 | 9728 |
| ベースクロック | 1.37 GHz | 1.40 GHz | 2.21 GHz |
| ブーストクロック | 1.67 GHz | 1.70 GHz | 2.51 GHz |
| メモリ | 16GB GDDR6X | 24GB GDDR6X | 16GB GDDR6X |
| メモリパス幅 | 384 bit | 384 bit | 256 bit |
| TDP | 350W | 350W | 320W |
| 公式価格 | \ 179,800 | \ 229,800 | \ 219,800 |
| 販売価格 | 約13万円~ | 約15万円~ | – |
まず、メインの処理性能の面では、コア数が-5%前後少し減少していますが、クロックがベース/ブーストそれぞれ2.21 / 2.51 GHzと約1.4倍以上大きく上昇しています。そのため、総合的に見て大きく向上といえるでしょう。
しかし、メモリは16GBとRTX 3090には劣り、RTX 3090の上位互換とはなれません。用途によってはRTX 3090も十分選択肢に入っていくでしょう。また、メモリパス幅が256bitということで、こちらは384bitからは大きく減少しています。電力消費については単純に減少している上に、グラボの性能上昇も考えると効率面ではかなりの向上です。
全体的に見ると、仕様の数値減少もありますが向上分の数値が大きい為、総合的に良い性能上昇をしています。ただ、RTX 4090程の爆発的な性能向上は見られないでしょう。
RTX 4070 Tiと RTX 3080 Ti & RTX 3080 の比較
RTX 4070 Ti の比較対象は「RTX 3080」、「RTX 3080 Ti」です。
| 項目 | RTX 3080 | RTX 3080Ti | RTX 4070Ti |
|---|---|---|---|
| CUDAコア | 8960 / 8704 | 10240 | 7680 |
| ベースクロック | 1.26 / 1.44 GHz | 1.37 GHz | 2.31 GHz |
| ブーストクロック | 1.71 GHz | 1.67 GHz | 2.61 GHz |
| メモリ | 12GB GDDR6X / 10GB GDDR6X | 16GB GDDR6X | 12GB GDDR6X |
| メモリパス幅 | 384 bit | 384 bit | 192 bit |
| TDP | 350 / 320W | 350W | 285W |
| 公式価格 | \ 109,800 | \ 179,800 | \ 164,800 |
| 販売価格 | 約9.5万円~ | 約13万円~ | – |
まず、メインの処理性能の面では、コア数が少し減少していますが、クロックがベース/ブーストそれぞれ2.31 / 2.61 GHzと約1.6倍以上大きく上昇しています。そのため、総合的に見て大きく向上といえるでしょう。
しかし、メモリは12GBとRTX 3080 Tiには劣り、RTX 3080 Tiの上位互換とはなれません。用途によってはRTX 3080 Tiも十分選択肢に入っていくでしょう。また、メモリパス幅が192bitということで、こちらは384bitからは約半減と大きく減少しています。電力消費については単純に減少している上に、グラボの性能上昇も考えると効率面ではかなりの向上です。
全体的に見ると、仕様の数値減少もありますが向上分の数値が大きい為、十分性能上昇をしています。ただ、メモリ、メモリパス幅などでは、RTX 3080に比べ数値減少があります。
最後に
いかがでしたでしょうか。RTX 40シリーズハイエンドモデルの性能一覧と、RTX 4070Ti、RTX 4080、RTX 4090の仕様を確認、過去シリーズとの比較を行ってきました。本記事のまとめとしては以下の通りです。
- RTX 40シリーズハイエンドモデルは、総合的に見て大きな性能向上。
- コア数、クロックについては文句なしの向上。1.4倍以上の理論性能の向上が見られる。
- メモリ、メモリパス幅は、モデルにより性能向上に差がある。
- 電力効率は大きく向上。消費電力はあまり変わらず、処理性能の大きな向上が効率向上要因。
ゲーミングPCに悩む時間を遊ぶ時間に使った方が有意義かなと考えていますので、この記事で悩む時間を短縮できれば幸いです。一個人の意見ではありましたががゲーミングPCを購入する際などの参考になったなら嬉しく思います。



