RTX 5050 と 5060では、性能の違いはどれくらい？
本記事では、この2つのGPUについて、フルHD(1080p)環境での具体的なベンチマークFPSデータと詳細スペックを基に徹底的に比較します。特に、低い予算で最大限のゲーム体験を得るための「後悔しない」選び方、そしてRTX 5050とRTX 5060のGDDR7/GDDR6メモリ規格の違いが性能にどう影響するのかを解説します。
※本記事はRTX 5050とRTX 5060の比較に重きを置いた記事です。それぞれの詳細解説については、以下の記事より確認をお願いします。
RTX 5050とRTX 5060の性能差を徹底検証：フルHD/WQHDでの平均FPS比較
RTX 5050とRTX 5060が実際のゲーム環境でどれほどの性能差（フレームレート）を発揮するのかを比較します。このGPU帯の真価はフルHD（1080p）にありますが、WQHD（1440p）での挑戦の可否についても見ていきましょう。
フルHD（1080p）環境：競技系ゲームでの144Hzモニターの活用度
フルHD環境において、RTX 5060は平均88.7 fps を記録し、RTX 5050の72.2 fps に対して約22.9%の性能差をつけています。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RTX 4060 Ti 8GB | 89 | |
| RTX 5060 | 88.7 | |
| RTX 4060 Ti 16GB | 83.2 | |
| RTX 5050 | 72.2 | |
| RTX 4060 | 71.8 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム（18 game averageなど）における「1080p (Full HD)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
RTX 5060は、DLSS 4（Multi Frame Generation含む） やNVIDIA Reflex 2といった最新のAI技術を利用することで、平均120 fps以上を安定させることが現実的となり、144Hzクラスのゲーミングモニターの性能を最大限に引き出しやすいです。
WQHD（1440p）での性能差：RTX 5050でWQHDは快適に動くか？
WQHD（1440p）環境では、RTX 5060が平均55.1 fps、RTX 5050が平均50.1 fps を記録し、性能差は約10.0%に縮小しています。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RTX 4060 Ti 8GB | 56.9 | |
| RTX 5060 | 55.1 | |
| Arc B580 | 50.7 | |
| RTX 5050 | 50.1 | |
| RX 7600 XT | 47.5 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム（18 game averageなど）における「1440p (WQHD)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
どちらのモデルも平均フレームレートは60 fpsを下回っており、DLSS 4のフレーム生成技術（Multi Frame Generation） なしではWQHDを「快適」（安定した60 fps）にプレイするのは難しい と考えられます。WQHDでの安定動作を重視する場合、RTX 5070以上（RTX 5070はWQHDで平均98.2 fps）を検討するのが賢明です。
環境別平均FPSまとめ
このように、実際のゲーム平均FPSデータでは、RTX 5060がフルHDで約90 fpsに迫る性能を発揮し、約23%差でRTX 5050に対する明確な優位性を示しています。
| GPU | フルHD (1080p) 平均FPS | WQHD (1440p) 平均FPS |
|---|---|---|
| RTX 5060 | 88.7 fps | 55.1 fps |
| RTX 5050 | 72.2 fps | 50.1 fps |
| RTX 5060の優位性 | 約22.9%増 | 約10.0%増 |
RTX 5050とRTX 5060の「後悔しない」購入判断：価格と性能比（コスパ）で選ぶ
RTX 5050の価格は¥44,800で、RTX 5060の価格は¥55,800です。価格差は約11,000円を踏まえて、それぞれどんなひとに「おすすめか」、「おすすめしないか」の後悔しない購入判断について解説していきます。。
RTX 5050が「おすすめな人」
RTX 5050は、とにかく価格を重視しつつ、最新世代のGPUの恩恵を受けたいユーザーに最適です。
- PCの予算を15万円以下に抑えたい方：GPU単体購入だと5万円以下に抑えたい方。
- フルHD（1080p）環境での快適動作を目的とする方：1080p解像度でDLSS Super ResolutionやDLSS Ray Reconstructionに対応しています。
- カジュアルなゲームや競技性の低いAAAタイトルがメインの方：ゲーム内設定やDLSS 4を活用すれば、100fps以上の安定動作が狙えます。
RTX 5060が「おすすめな人」
RTX 5060は、RTX 5050より約11,000円高いものの、価格以上の性能向上（約23%）と技術的優位性を提供します。
- • フルHD環境で、高リフレッシュレート（120 fps以上）を追求したい方：RTX 5050よりも約23%高いフレームレートを出すため、144Hzモニターの性能を最大限に活かしやすくなります。
- • GDDR7 VRAMの技術的優位性を求める方：RTX 5060はGDDR7 VRAMを採用していますが、RTX 5050はGDDR6 VRAMを採用しているため、メモリ規格の点で優位です。
- • WQHD（1440p）への挑戦を視野に入れている方：WQHDで平均55.1 fpsを記録しており、DLSS 4適用で60 fps超えを狙いやすいです。
RTX 5050 / RTX 5060の購入を「おすすめしない人」
RTX 5050やRTX 5060を選ぶことで後悔してしまう可能性のある層や、他の上位GPUを検討すべき具体的なシチュエーションは以下の通りです。
- WQHD・4K(2160p)解像度に強い興味がある方：安定した60 fps動作が難しいため、RTX 5070以上が推奨されます。
- 対戦・競技系タイトルをメインにし、240Hz以上のモニターを利用したい方：反応速度が重要なゲームでは、RTX 5070以上がおすすめです。
- 予算が20万円以上あり、性能を優先したい方：RTX 5060 Tiは¥69,800であり、RTX5060よりコア性能が20%高い、明確な上位モデルです。
RTX 5060/5050搭載PCの推奨構成：CPUのボトルネックを避ける方法とコスパPC 4選
RTX 5050/RTX 5060クラスのGPUの性能をフルに引き出すには、CPUがボトルネックとならないよう、バランスの取れた構成が必須です。特にフルHDで高いフレームレートを出す場合、CPU性能の重要性が増します。
RTX 5060/5050の性能を最大限に引き出すCPUは？
RTX 5060やRTX 5050を搭載する場合、Ryzen 5、Core Ultra 5やCore i5などのCPUとの組み合わせがベストバランスです。
| GPU | 推奨CPU | 理由と選択肢 |
|---|---|---|
| RTX 5050 | Ryzen 5 7500F / Core i5 14400F ラス以上 | Ryzen 5 7500Fや Core i5 14400F は、 RTX 5050の性能を最大限に引き出すのに適した選択肢です。 |
| RTX 5060 | Ryzen 5 9600X / Core Ultra 5 225 クラス以上 | RTX 5060の性能をフルに活かすため、 強力なマルチスレッド性能を持つCPUが推奨されます。 |
低予算で選ぶべき電源やメモリ、ストレージ
RTX 5050 / RTX 5060 のような低コストのゲーミングPCでも、パーツ構成ではミドルレンジPCと同等クラスの、メモリやストレージが推奨されます。
- メモリ：最新のゲーム要件を満たすため、最低16GB（DDR5規格 が望ましい）が必須です。
- ストレージ：ゲームのロード時間を短縮するため、1TB以上のNVMe SSD が推奨されます。
- 電源ユニット：RTX 5060のシステム推奨電力は550W、RTX 5050は130W (TGP) のため、システム全体では550W～650W程度の80 PLUS Bronze以上の認証電源 が推奨されます。
コストパフォーマンス重視のおすすめゲーミングPC
RTX 5060/5050の性能を活かしつつ、トータルコストパフォーマンスに優れたBTOゲーミングPCをご紹介します。
NEXTGEAR JG-A7G60
| CPU | Ryzen 7 5700X |
| GPU | GeForce RTX 5060 |
| 価格 | 149,800円（税込） |
こちらのPCは「マウスコンピューター」にて販売されています。マウスコンピューターは、高いカスタマイズ性や、テレビCM・国内生産・豊富なサポートによる信頼性で人気のメーカーです。
NEXTGEAR JG-A7G60（ホワイト）
| CPU | Ryzen 7 5700X |
| GPU | GeForce RTX 5060 |
| 価格 | 149,800円（税込） |
こちらのPCは「マウスコンピューター」にて販売されています。マウスコンピューターは、高いカスタマイズ性や、テレビCM・国内生産・豊富なサポートによる信頼性で人気のメーカーです。
G TUNE DG-I5G60
| CPU | Core i5 14400F |
| GPU | GeForce RTX 5060 |
| 価格 | 159,800円（税込） |
こちらのPCは「マウスコンピューター」にて販売されています。マウスコンピューターは、高いカスタマイズ性や、テレビCM・国内生産・豊富なサポートによる信頼性で人気のメーカーです。
Lenovo LOQ Tower 26ADR10 - ルナグレー
| CPU | Ryzen 7 8745HX |
| GPU | GeForce RTX 5060 |
| 価格 | 159,830円（税込） |
こちらのPCは「Lenovo」にて販売されています。Lenovoは、高性能・高コスパ・サポート体制を兼ね備えた、出荷台数が世界No.1のシェアを誇るPCブランドです。
該当するPCは見つかりませんでした。
他にも、RTX 5050 / 5060を含む、より多くのPCを見たい場合、以下記事よりご確認ください。
RTX 5050 / RTX 5060 スペック詳細比較
両モデルともNVIDIAのBlackwellアーキテクチャ を採用し、第4世代RTコア、第5世代Tensorコア、およびDLSS 4 といった最新技術に対応しています。
| 項目 | RTX 5060 | RTX 5050 |
|---|---|---|
| CUDAコア数 | 3,840基 | 2,560基 |
| ベースクロック | 2.28 GHz | 2.31 GHz |
| ブーストクロック | 2.50 GHz | 2.57 GHz |
| Shader性能 | 19.2 TFLOPS | 13 TFLOPS |
| RT性能 | 第4世代 / 58 TFLOPS | 第4世代 / 40 TFLOPS |
| Tensor性能 | 第5世代 / 614 AI TOPS | 第5世代 / 421 AI TOPS |
| VRAM容量 | 8GB GDDR7 | 8GB GDDR6 |
| メモリバス幅 | 128-bit | 128-bit |
| 消費電力 (TDP/TGP) | 145W | 130W |
| 価格 (JP) | ¥55,800 | ¥44,800 |
| 発売日 | 2025年5月20日 | 2025年7月5日 |
RTX 5050とRTX 5060の違いを深堀り
RTX 5050とRTX 5060の主な違いは、コア数や演算性能、そして消費電力と価格にあります。
RTX 5060とRTX 5050のCUDAコア数/TFLOPSの比較
RTX 5060はCUDAコア数3,840基 を搭載しており、RTX 5050の2,560基 と比較して、50%多くのコアを搭載しています。このコア数の差が、フルHD環境での約23%のフレームレート差 の主要な要因です。
シェーダー演算性能（TFLOPS）も、RTX 5060は19.2 TFLOPSに対し、RTX 5050は13 TFLOPSであり、RTX 5060が約47.7%高い性能を示します。
VRAM規格（GDDR7 vs GDDR6）の違いが意味するもの
両モデルともVRAM容量は8GB、メモリバス幅は128-bitで共通 していますが、RTX 5060はGDDR7を採用し、RTX 5050はGDDR6を採用しています。
GDDR7はGDDR6よりも高速なメモリ規格であり、この速度差が、特に高負荷時におけるRTX 5060の優位性をもたらす一因となっています。
レイトレーシング/AI処理能力（Tensorコア）の具体的な性能差
RTX 5060はRT性能で58 TFLOPS、Tensor性能で614 AI TOPS を達成しており、RTX 5050のRT性能40 TFLOPS、Tensor性能421 AI TOPS と比較して、どちらも約45%以上 の高い処理能力を提供します。これにより、レイトレーシング（RTX On） やDLSS 4のMulti Frame Generation といったAI処理において、RTX 5060の方がより高性能です。
自作派向け：RTX 5050/5060単体グラフィックボードの販売情報
自作PCを組む方や、グラフィックボードのみを換装したい方は、ECサイトから価格をご確認ください。
RTX 5050 / RTX 5060に関するFAQ・まとめ
ここでは、RTX 5050 / RTX 5060に関するFAQをまとめています。
- QRTX 5050でもDLSS 4を使えば快適か？
- A
はい、RTX 5050はBlackwellアーキテクチャ と第5世代Tensorコア により、DLSS 4（Multi Frame Generation含む） に対応しており、フルHD環境であれば、60 fps以上の快適動作を十分に狙えます。
- QRTX 5060とRTX 5050は「どの程度の差」があるか？
- A
実際のゲーム性能差はフルHDで約23%です。CUDAコア数やTFLOPSといった理論演算性能では約45%〜50%の差があります。
- QRTX 5060 / 5050搭載PCの選び方で最も重要な要素は？
- A
CPUのボトルネック回避 が最も重要です。RTX 5060には Ryzen 5 9600Xや Core Ultra 5 225のようなエントリー～ミドルレンジCPUを組み合わせることで、GPUの性能を最大限に引き出せます。
最終結論：RTX 5050 / RTX 5060の性能の違いはどれくらい？
結論として、GeForce RTX 5050とRTX 5060の性能差は、フルHDゲーミングにおいて約23%と明確であり、RTX 5060がコア数の多さ（50%増） とGDDR7メモリの採用により優位です。
- RTX 5050：PC予算15万円以下（GPU単体は4万円台）に設定し、フルHDでゲームを遊びたい方に最適な、コストパフォーマンス重視のエントリーモデルです。
- RTX 5060：フルHDでハイフレームレート（120 fps）を追求し、快適なプレイ環境を手に入れたい方に最適な、ミドルレンジの優れた選択肢です。
RTX 5050 / 5060搭載PCの購入を検討中の方は、ぜひ「RTX 5050 / 5060 搭載 おすすめゲーミングPC」セクションで紹介したモデルをチェックしてみてください。