TX 5060 Ti と 5070では、性能の違いはどれくらい?
本記事では、RTX 5060 TiとRTX 5070について、フルHD/WQHDでの具体的なベンチマークFPS数値と、後悔しないおすすめPCの選び方を徹底的に比較解説します。あなたの予算、プレイスタイル、そして求める性能に最適な一台を見つけるために、RTX 5060 Ti と RTX 5070のどちらが最適か、データに基づき比較していきます。
※本記事はRTX 5060 TiとRTX 5070の比較に重きを置いた記事です。それぞれの詳細解説については、以下の記事より確認をお願いします。
RTX 5060 Ti / RTX 5070のベンチマーク性能をデータで徹底比較
まずは、複数のテストサイトの平均fps(フレームレート)データに基づいて、RTX 5060 TiとRTX 5070が実際のゲーム環境でどれほどの性能を発揮するのかを確認しましょう。
フルHD(1080p)環境での性能比較
フルHD環境では、RTX 5070が平均133.3 fps、RTX 5060 Ti 16GB版が平均103.7 fpsを記録しており、性能差は約28.5%となりました。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RX 9070 | 140.4 | |
| RTX 4070 Super | 134.6 | |
| RTX 5070 | 133.3 | |
| RX 7900 GRE | 126.1 | |
| RX 7800 XT | 113.9 | |
| RTX 4070 | 113.9 | |
| RTX 5060 Ti 16GB | 103.7 | |
| RTX 5060 Ti 8GB | 102.1 | |
| RX 9060 XT 16GB | 98.2 | |
| RX 7700 XT | 97.9 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム(18 game averageなど)における「1080p (Full HD)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
どちらのモデルも、フルHD環境では最新のDLSS 4(Multi Frame Generation含む)やNVIDIA Reflex 2といった技術を活用することで、ハイリフレッシュレートモニター(144Hzや240Hzなど)での安定動作が十分に可能です。RTX 5070は144 fpsに迫る平均値を出しており、競技性の高いゲームにおいても設定を調整すれば144 fps や 240 fpsの安定動作が狙えます。
WQHD(1440p)での性能比較
WQHD環境で、両モデルの性能差は最も顕著になります。RTX 5070は平均98.2 fpsを記録し、ほとんどのAAAタイトルを高設定で60 fpsを大きく超える快適な動作が可能です。一方、RTX 5060 Ti 16GB版は平均70.4 fps、8GB版は平均64.3 fpsを記録しています。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RX 9070 | 140.4 | |
| RTX 4070 Super | 134.6 | |
| RTX 5070 | 133.3 | |
| RX 7900 GRE | 126.1 | |
| RX 7800 XT | 113.9 | |
| RTX 4070 | 113.9 | |
| RTX 5060 Ti 16GB | 103.7 | |
| RTX 5060 Ti 8GB | 102.1 | |
| RX 9060 XT 16GB | 98.2 | |
| RX 7700 XT | 97.9 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム(18 game averageなど)における「1080p (Full HD)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
RTX 5070はRTX 5060 Ti 16GB版に対して約39.5%高い性能を発揮しており、メモリバス幅(192-bit vs 128-bit)とコア数の差が、この高解像度での処理負荷に耐える能力として現れています。WQHD環境での性能を重視する場合、RTX 5070の持つ192-bitバス幅と増加したCUDAコアは大きなアドバンテージとなります。
ベンチマーク性能の比較表
実際の平均FPSでは、解像度が上がるにつれてRTX 5070の優位性が明確になります。特にWQHD以上では、メモリバス幅の違い(192-bit vs 128-bit)が性能差に直結します。
| GPU | フルHD (1080p) 平均FPS | WQHD (1440p) 平均FPS | 4K (2160p) 平均FPS |
|---|---|---|---|
| RTX 5060 Ti (8GB) | 98.5% (102.1 fps) | 91.3% (64.3 fps) | 79.1% (32.1 fps) |
| RTX 5060 Ti 16GB | 100% (103.7 fps) | 100% (70.4 fps) | 100% (40.6 fps) |
| RTX 5070 | 128.5% (133.3 fps) | 139.5% (98.2 fps) | 137.9% (56.0 fps) |
RTX 5060 TiとRTX 5070の性能差は、約28%から40%近くに及びます。特にWQHD環境での差が最も大きく、RTX 5070がWQHDハイリフレッシュレート環境を実用的に提供する一方、RTX 5060 TiはWQHDではエントリーレベルの性能となります。
RTX 5060 Ti / RTX 5070 の「後悔しない」選び方:おすすめな人とおすすめしない人
RTX 5070の価格は¥99,800、RTX 5060 Tiの価格は¥69,800であり、価格差は約3万円です。この価格差と性能差を考慮し、最適な選択肢を検討します。
RTX 5060 Tiの購入が「おすすめな人」
RTX 5060 Tiは、主にフルHD環境で高リフレッシュレートを求めつつ、将来的にWQHDにも挑戦したいユーザーに最適です。
- 価格を抑えたい方:コストパフォーマンスに優れ、最新のBlackwellアーキテクチャを手に入れられます。
- フルHD(1080p)環境で144 fps以上の動作を追求する方:DLSS 4やフレーム生成を組み合わせることで、競技性の高いゲームでも十分なフレームレートを確保できます。
- WQHDで画質設定を妥協できる方:WQHD環境で平均70 fps前後の性能があり、中〜高設定であれば十分にプレイ可能です。特に16GB VRAMモデル($429.99)を選択すれば、高解像度テクスチャにも対応しやすいでしょう。
RTX 5070の購入が「おすすめな人」
RTX 5070は、本格的にWQHD環境でのハイリフレッシュレートを目指し、4Kゲーミングのエントリーも視野に入れるユーザーに最適です。
- WQHD(1440p)環境で100 fps前後(ハイリフレッシュレート)を安定して追求したい方:平均98.2 fpsを記録しており、WQHD環境において快適なゲーミング体験を実現できます。
- メモリバス幅の制約を避け、高解像度での性能に余裕を持ちたい方:RTX 5070は192-bitのメモリバス幅と12GB GDDR7 VRAMを搭載しており、RTX 5060 Ti(128-bit)と比較してデータ転送能力が高く、高解像度での性能低下を抑えられます。
- AI処理やクリエイティブワークロードの性能を重視する方:CUDAコア数やTensorコア性能がRTX 5060 Tiよりも約30%以上高いため、レンダリングやAIアプリケーションの処理速度向上が期待できます。
RTX 5060 Ti / RTX 5070の購入を「おすすめしない人」
これらのGPUはミドル~アッパーミドル帯で非常に強力ですが、以下のニーズを持つ方には、より上位モデルの検討をおすすめします。
- 4K(2160p)環境で安定して60 fps以上を達成したい方:RTX 5070は4Kで平均56.0 fpsであり、DLSSを使用しても安定した60 fps超えは難しい場合があります。この場合、RTX 5070 Ti(4K平均71.5 fps)やRTX 5080(4K平均81.9 fps)の検討が望ましいです。
- 最高画質・最高設定での競技系タイトルプレイを目指す方:WQHDや4Kで極限の低遅延と高フレームレート(144 fps以上)を求める場合、RTX 5080以上(例えばRTX 5080はWQHDで133.9 fps)が必要になります。
RTX 5060 Ti / RTX 5070 搭載:失敗しないおすすめゲーミングPC構成
BTOゲーミングPCでRTX 5060 / 5060 Tiの性能を最大限に引き出すためには、CPUやメモリのバランスが重要です。「失敗しない」最適な構成をいくつか紹介します。
RTX 5060 Ti 搭載モデルのおすすめ4選
RTX 5060 Ti 搭載モデルでは以下のモデルがおすすめの筆頭です。
NEXTGEAR JG-A7G6T(ホワイト)
| CPU | Ryzen 7 5700X |
| GPU | GeForce RTX 5060 Ti |
| 価格 | 169,800円(税込) |
こちらのPCは「マウスコンピューター」にて販売されています。マウスコンピューターは、高いカスタマイズ性や、テレビCM・国内生産・豊富なサポートによる信頼性で人気のメーカーです。
Lenovo LOQ Tower 17IAX10 - ルナグレー
| CPU | Core Ultra 9 275HX |
| GPU | GeForce RTX 5060 Ti |
| 価格 | 218,163円(税込) |
こちらのPCは「Lenovo」にて販売されています。Lenovoは、高性能・高コスパ・サポート体制を兼ね備えた、出荷台数が世界No.1のシェアを誇るPCブランドです。
RTX 5070 搭載モデルのおすすめ4選
RTX 5070 搭載モデルでは以下のモデルがおすすめの筆頭です。
こちらのPCは「マウスコンピューター」にて販売されています。マウスコンピューターは、高いカスタマイズ性や、テレビCM・国内生産・豊富なサポートによる信頼性で人気のメーカーです。
Lenovo Legion Tower 5 30IAS10
| CPU | Core Ultra 7 265KF |
| GPU | GeForce RTX 5070 |
| 価格 | 260,810円(税込) |
こちらのPCは「Lenovo」にて販売されています。Lenovoは、高性能・高コスパ・サポート体制を兼ね備えた、出荷台数が世界No.1のシェアを誇るPCブランドです。
他にも、RTX 5060 Ti / 5070 を含む、より多くのPCを見たい場合、以下記事よりご確認ください。
RTX 5060 Ti / RTX 5070の仕様・スペック
RTX 5060 TiとRTX 5070は、どちらもNVIDIAの「Blackwell」アーキテクチャを採用したRTX 50シリーズのデスクトップ向けグラフィックスカードです。
| 項目 | RTX 5070 | RTX 5060 Ti | 差 (5070 / 5060 Ti) |
|---|---|---|---|
| アーキテクチャ | Blackwell | Blackwell | — |
| CUDAコア数 | 6,144基 | 4,608基 | 約33.3%増 |
| ベースクロック | 2.33 GHz | 2.41 GHz | 約3.4%減 |
| ブーストクロック | 2.51 GHz | 2.57 GHz | 約2.3%減 |
| Shader性能 | 31 TFLOPS | 23.1 TFLOPS | 約34.2%増 |
| RT性能 | 第4世代 / 94 TFLOPS | 第4世代 / 72 TFLOPS | 約30.6%増 |
| Tensor性能 | 第5世代 / 988 AI TOPS | 第5世代 / 759 AI TOPS | 約30.2%増 |
| VRAM容量 | 12GB GDDR7 | 16 or 8GB GDDR7 | — |
| メモリバス幅 | 192-bit | 128-bit | 50%増 |
| 消費電力 (TDP) | 250W | 145W | — |
| 価格 (JP) | ¥99,800 | ¥69,800 | 約30,000円差 |
| 発売日 | 2025年3月5日 | 2025年4月16日 | — |
RTX 5060 TiとRTX 5070の違いを深堀り
「Ti」モデルとナンバリングが一つ上のモデルの決定的な違いは、主にコア数とメモリ構成にあります。
1. CUDAコア数と演算性能の差
RTX 5070はCUDAコア数6,144基を搭載しており、RTX 5060 Tiの4,608基と比較して約33.3%多いコアを搭載しています。このコア数の差がシェーダー演算性能(RTX 5070: 31 TFLOPS vs RTX 5060 Ti: 23.1 TFLOPS)に反映され、RTX 5070の方が約34.2%高い性能を生んでいます。
RTX 5070は、ベースクロック/ブーストクロック共に、RTX 5060 Tiより数%低い数値ですが、コア差で大きな性能差を引き出している珍しいパターンです。
2. メモリバス幅とVRAM構成の決定的な違い
最も重要な違いの一つがメモリバス幅です。RTX 5070は192-bitのメモリバス幅を持ち、RTX 5060 Tiの128-bitに対して50%広く、より多くのデータを同時に処理できます。
- RTX 5070は12GB GDDR7。
- RTX 5060 Tiは8GBまたは16GB GDDR7のオプションがあります。
RTX 5060 Tiが16GB VRAMモデルを提供しているにもかかわらず、RTX 5070がWQHDで約40%高い性能を出すのは、このバス幅(データ転送速度のパイプの太さ)の違いが大きいためです。VRAM容量はデータの「保管庫」の大きさですが、バス幅はデータの「輸送路」の太さであり、RTX 5070の方が高解像度/高負荷時にデータをより効率的にGPUコアに供給できます。
3. RT/Tensorコア性能
RTX 5070はRT性能で94 TFLOPS、Tensor性能で988 AI TOPSを達成しており、RTX 5060 TiのRT性能72 TFLOPS、Tensor性能759 AI TOPSと比較して、どちらも約30%以上優れています。これは、レイトレーシング(RT)や、DLSS 4のMulti Frame Generation、AIクリエイティブワークロードの処理速度に直結します。
4. 消費電力と価格
RTX 5070はTDP250Wと、RTX 5060 Tiの145Wに比べて消費電力がかなり高くなります。しかし、約3万円の価格差で、性能がWQHDで約40%向上しているため、パフォーマンスあたりのコスト効率(CPU Value)はRTX 5070も非常に魅力的と言えます。
自作派向け:RTX 5060 Ti / RTX 5070単体グラフィックボードの販売情報
自作PCを組む方や、グラフィックボードのみを換装したい方は、以下の情報をご参照ください。
自作PCを組む方や、グラフィックボードのみを換装したい方は、ECサイトから価格をご確認ください。
RTX 5060 Ti / RTX 5070に関するFAQ・まとめ
- QRTX 5060 Ti vs RTX 5070の結論:今はどちらを買うべきか?
- A
WQHDでのパフォーマンスを重視するなら、予算を足してRTX 5070を購入すべきです。 RTX 5070はWQHDで約100 fpsに近い平均値を記録しており、RTX 5060 Tiに対して約40%近い性能差があります。フルHD専門で価格重視ならRTX 5060 Tiで十分です。
- QRTX 5060 TiとRTX 5070は「どの程度の差」があるか?
- A
実際のゲーム性能差は解像度によって異なり、フルHDで約28%、WQHDで約40%近くの差があります。コア数や理論演算性能では約30%以上の差があります。
- QRTX 5070は前世代のどのGPUに近い性能か?
- A
RTX 5070は、前世代のRTX 4070 SUPERに非常に近く、RTX 4070 Tiには及びません。しかし、DLSS 4といったBlackwellアーキテクチャの最新機能により、RTX 5070は前世代のRTX 4070と比べて平均で約2倍の速度に達するとされています。
最終結論:RTX 5060 Ti / RTX 5070の性能の違いはどれくらい?
結論として、GeForce RTX 5060 TiとRTX 5070の性能差は、RTX 5060 TiとRTX 5070の性能差は、約28%から40%近くに及びます。特に、コア数・バス幅の強化により、特にWQHD(1440p)解像度で大きく開き、約40%の差がつきます。
- フルHD環境で約28.5%
- WQHD環境で約39.5%
- 4K環境で約37.5%
- コア理論性能で約30%~約34%(Shader,RT,Tensor)
- 価格差は約3万円(公式価格)
RTX 5070は、WQHDで高いリフレッシュレート(90 fps以上)を目指す、本格的なミドルハイゲーマーにとって最適な「メインストリームの決定版」となるでしょう。
一方、RTX 5060 Tiは、フルHDで最高の体験を求め、WQHDでのプレイは「できれば試したい」程度で、予算を最優先するユーザーにとって、最新技術を備えた最適な選択肢となります。












フレームレートに関する評価は、RTX 5060 Tiは144 fpsが実用的。RTX 5070は、240fpsのエントリーレベルとなります。