Intelから「Core Ultra 5 225/225F」が発売!
この記事では、「Core Ultra 5 225 / 225F」のスペックを徹底的に掘り下げ、搭載おすすめPCの紹介や、前世代Core 14世代CPUや競合CPUとの性能差を分かりやすく比較します。

「結局、ゲームやクリエイティブ用途でどのくらい性能が上がったの?」
「前世代のCore iシリーズと何が違うの?」
といった疑問を抱えている方向けに、新たなCPUの性能や搭載おすすめPC、PC選びのポイントまで、初心者の方にも丁寧にお伝えします。Core Ultra 5 225があなたのPC体験をどのように変えるのか、ぜひ最後までご覧ください。
Core Ultra 5 225/225FはどんなCPU?

Core Ultra 5 225/225Fは、新世代の「Arrow Lake」アーキテクチャを採用した、最新のデスクトップ向けミドルクラスCPUです。Core Ultra 5 225/225Fの最大の特徴と注意点は以下の通りです。
項目 | 特徴 | 備考 |
---|---|---|
良い点 | 新世代のArrow Lakeアーキテクチャを搭載し、 価格に対して性能が高いCore 5のコスパモデル。 10コア10スレッド構成で、物理コア数も多い。 電力効率が高く、省電力性に優れている。 | PBP 65Wと低消費電力で高い性能を発揮。 |
悪い点 | 前モデルよりメーカー希望小売価格が上昇。 搭載ゲーミングPCの価格はまだ高め。 | 安定性や価格を重視するならCore i5-14400も選択肢に入る。 |
このCore Ultra 5 225は、前世代から大きく進化したAI性能と電力効率を強みとしています。ゲームもクリエイティブもAIも楽しみたい、オールラウンドな性能を求めるユーザーに最適な選択肢です。
225と225Fの違いは?
225と225Fの違いは、内臓グラフィックスの有無です。IntelのCPUにおける末尾に「F」がつくモデルは共通で、内蔵グラフィックスを搭載していないことを意味します。
NvidiaやAMDの分離型のグラフィックボード(GPU)をPCに搭載する場合、基本的にCPUの内臓グラフィックスの使用機会はほぼありません。
逆に、グラフィックスカードを搭載せずにPCを組み立てたい場合や、内蔵グラフィックスを予備として利用したい場合には、Fシリーズは適していません。
Core Ultra 5 225/225Fのスペック解説
まずは、Core Ultra 5 225/225Fの主要スペックを詳しく見ていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
コードネーム | Arrow Lake |
プロセス | 3nm (CPUチップ) |
ソケット | LGA1851 |
コア/スレッド数 | 10コア(Pコア6 + Eコア4)/10スレッド |
ベースクロック | Pコア: 3.3GHz/Eコア: 2.7GHz |
最大ターボクロック | Pコア: 4.9GHz/Eコア: 4.4GHz |
L2キャッシュ | 22MB |
L3キャッシュ | 20MB |
プロセッサーベースパワー(PBP) | 65W |
最大ターボパワー(MTP) | 121W |
対応メモリー | DDR5-6400 (2枚時)/DDR5-4800(4枚時) |
最大メモリー容量 | 192GB |
PCI Express | Gen 5, 20~24レーン |
内蔵グラフィックス | Intel Xe 4 Core Graphics 64EUs (225Fは非搭載) |
内蔵GPU最大クロック | 最大1.8GHz |
内蔵NPU | Intel AI Boost |
CPUクーラー | 同梱 |
発売日 | 2025年1月7日 |
メーカー希望小売価格 | $246 |
Core Ultra 5 225/225F の特徴を深堀り
Core Ultra 5 225/225F は、Core iシリーズから大きく進化しました。このスペックから見える、注目すべき4つのポイントを解説します。
- AI処理専用のNPUを内蔵: Core Ultraシリーズの最大の特徴が、このNPU(Intel AI Boost)です。AI関連のタスクを専門で処理するため、CPUやGPUの負荷を大幅に軽減できます。これにより、Web会議でのノイズ除去や背景ぼかし、画像生成アプリの高速化などをPC全体を快適に使いながら行えます。
- 新アーキテクチャ「Arrow Lake」による性能と効率の向上: Core Ultra 5 225は、Intelの最新アーキテクチャ「Arrow Lake」に基づき、CPUチップが3nmプロセスで製造されています。これにより、トランジスタを高密度に配置できるようになり、性能と電力効率が同時に向上しました。
- 「チップレット構造」の採用: Core Ultraシリーズは、CPUコア、内蔵GPU、NPUなどがそれぞれ独立した「タイル」として製造されるチップレット構造を採用しています。これにより、各機能が最適なプロセスで製造され、全体の性能と効率が向上します。
- 最新規格への対応でPC環境をアップグレード: 超高速なデータ転送を可能にするDDR5-6400メモリにネイティブ対応し、最新のグラフィックボードやSSDを接続できるPCI Express Gen 5にも対応しています。これらの最新規格を活用することで、PCシステム全体のパフォーマンスを底上げできます。
Core Ultra 5 225/225FとCore 14世代の徹底比較
Core Ultraシリーズの登場は、PC業界における大きな変化点です。ここでは、前世代のCore 14世代CPU(例:Core i5-14400)と比較し、Core Ultra 5 225がどのように進化しているのかを詳しく見ていきましょう。
以下は、Core Ultra 5 225/225FとCore i5-14400のスペック比較表です。
項目 | Core Ultra 5 225/225F | Core i5-14400 | 違いのポイント |
---|---|---|---|
コードネーム | Arrow Lake | Raptor Lake S Refresh | 世代交代による性能・効率向上 |
プロセス | 3nm | 10nm | 大幅な微細化で性能と電力効率が向上 |
コア/スレッド数 | 10コア/10スレッド | 10コア/16スレッド | Core Ultraはハイパースレッディング非対応 |
Pコア/Eコア | 6P(3.3GHz/4.9GHz), 4E(2.7/4.4GHz) | 6P(2.5GHz/4.7GHz), 4E(1.8/3.5GHz) | Core Ultraの方がクロックが大きい |
L2キャッシュ | 22MB | 9.5MB | 容量の拡大 |
L3キャッシュ | 20MB | 20MB | 少量の容量の拡大 |
TDP(PBP) | 65W | 65W | – |
最大TDP(MTP/PL2) | 121W | 148W | Core Ultraの方が低消費電力 |
対応メモリー | DDR5-6400 | DDR5-5600 / DDR4-3200 | 対応メモリーの差 |
最大メモリー容量 | 256GB | 192GB | 64GBのメモリ容量の拡大 |
PCI Express | Gen5, 20レーン | Gen5, 20レーン | – |
内蔵グラフィックス | Intel Xe 4 Core Graphics 64EUs (225Fは無し) | Intel UHD Graphics 730 | 内蔵グラフィックスの変更 |
GPU最大クロック | 1.8GHz | 1.55GHz | クロック差有り |
AI機能 | Intel AI Boost, 13TOPS | なし | AI処理特化コアの有無 |
ECCサポート | 対応 | 非対応 | ECCサポートの有無 |
ソケット | LGA1851 | LGA1700 | マザーボードの互換性なし |
発売日 | 2025年1月7日 | 2024年1月8日 | – |
メーカー希望価格 | $246 | $221 | メーカー希望価格の上昇 |
Core Ultra 5 225/225FとCore 14世代、ココが違う!
上記の比較表から分かる、Core Ultra 5 225の特徴的な進化店は以下の通りです。
- AI処理専用のNPUを内蔵 : Core Ultraシリーズ最大の特徴はNPUの存在です。これにより、AI関連のタスク(例:画像生成、Web会議でのAIノイズ除去など)を効率的に処理できます。Core 14世代にはこの機能がないため、AI機能を頻繁に利用するユーザーにとっては、Core Ultra 5 225/225Fが圧倒的に有利です。
- 高い電力効率 : Core Ultra 5 225/225Fは、Core i5-14400と比較して、最大消費電力(MTP)が148Wから121Wへと大幅に抑えられています。これにより、より少ない電力で高い性能を発揮し、発熱も抑制されます。
- ハイパースレッディングの廃止 : Core Ultra 5 225/225Fは10コア10スレッド構成であり、Core i5-14400の10コア16スレッドから、Eコアのスレッドが非対応になりました。これにより、マルチスレッド性能は同等クラスのCore i5-14400より劣る可能性があります。ただし、アーキテクチャの変更で性能はCore i5-14400を上回ります。
- 互換性のない新ソケット「LGA1851」 : Core Ultra 5 225/225Fは新しいLGA1851ソケットに対応しており、Core 14世代以前のLGA1700ソケットのマザーボードは使用できません。PCを新規に組み立てる場合は、マザーボードも新世代のものを選ぶ必要があります。
Core Ultra 5 225/225Fはどんな人におすすめ?
Core Ultra 5 225/225Fは、幅広いユーザーに最適なCPUですが、特に以下のような方におすすめです。
「フルHDゲーミング」を快適に楽しみたいゲーマー
「AI関連の作業」や「動画編集・配信」を行うクリエイター
Core Ultra 5 225/225F搭載PCの選ぶポイント
Core Ultra 5 225/225Fの優れた性能を最大限に引き出すためには、CPU以外のPCパーツ選びも非常に重要です。以下のポイントを参考に、最適なPCを選びましょう。
1. グラフィックボード(GPU)
Core Ultra 5 225は非常にバランスの取れたCPUなので、幅広いGPUと組み合わせることができます。
- フルHDゲーミングがメインの場合: NVIDIA GeForce RTX 5060 ~ RTX 5070 、またはAMD Radeon RX 9070 などがバランスの良い選択肢です。
- WQHDゲーミングやクリエイティブ用途も考慮する場合: NVIDIA GeForce RTX 5070 Ti ~、またはAMD Radeon RX 9070XT XTなどがおすすめです。
2. マザーボード
Core Ultraシリーズは、新しいLGA1851ソケットに対応しています。必ずCore Ultraシリーズに対応したマザーボードを選びましょう。チップセットは、コストパフォーマンスに優れたIntel Z890やH870などが主流となるでしょう。
3. メモリ
Core Ultra 5 225はDDR5-6400メモリにネイティブ対応しています。ゲーミングやマルチタスクを快適に行うなら、最低でも16GBが推奨、可能であれば32GB(16GB×2枚)あると安心です。
4. CPUクーラー
Core Ultra 5 225は、前世代より電力効率が向上していますが、長時間の高負荷作業や、より静音性を求める場合は、高性能な空冷クーラーや、簡易水冷クーラーへの換装も検討しましょう。
5. ストレージ
ゲームのロード時間やシステムの応答速度に直結するため、PCI Express Gen 4対応のNVMe SSDをシステムドライブとして最低1TBは搭載することをおすすめします。
Core Ultra 5 225/225F搭載のおすすめゲーミングPC
では、Core Ultra 5 225搭載のおすすめゲーミングPCを紹介していきます。「カスタマイズを見る」をクリックすると、カスタマイズの確認ができる公式サイトの商品ページにアクセスできます。
Core Ultra 5 225/225Fに関するよくある質問
- QCore Ultra 5 225はどんな競合CPUと戦うことになりますか?
- A
Core Ultra 5 225は競合のAMD Ryzen 5 9600Xと同等の価格設定だとされています。そのため、PCを選ぶ際にはこの両者を比較検討することも重要でしょう。
- QCore Ultra 5 225はオーバークロックに対応していますか?
- A
いいえ、Core Ultra 5 225はオーバークロック非対応のモデルです。オーバークロックに対応したモデルは、型番の末尾に「K」が付く「Core Ultra 7 265K」のようなモデルになります。
- QCore Ultra 5 225は前世代のCore iシリーズより発熱や消費電力は少ないですか?
- A
はい。Core Ultra 5 225は3nmプロセスと新アーキテクチャにより、前世代のCore i5-14400と比較して最大消費電力(MTP)が抑えられています。そのため、発熱や消費電力は全体的に低減されていると言えるでしょう。
まとめ:Core Ultra 5 225/225Fは「AIとゲームを両立する」新時代のコスパCPU!
Core Ultra 5 225/225Fは、Intelの新アーキテクチャ「Arrow Lake」と3nmプロセス、そしてAI処理専用のNPUを搭載した、まさにPCの新時代を象徴するCPUです。
- AI機能の効率化:内蔵NPUにより、AI関連のタスクをCPUやGPUの負荷を気にせず、高速に処理可能。
- 優れた電力効率:低消費電力(MTP 121W)で高い性能を発揮し、発熱も抑制。
- 最新規格への対応:DDR5-6400やPCIe Gen 5に対応し、将来性も高い。
Core Ultra 5 225/225Fは、これまでの「ただの高性能CPU」という枠を超え、AIが当たり前になる未来を見据えた、まさに「AI PCの新しい標準」と言えるでしょう。コストパフォーマンスを重視しながら、ゲームもAIも楽しみたい方にとって、Core Ultra 5 225/225Fは最適な選択肢となるはずです。
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Source:
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/sku/241070/intel-core-ultra-5-processor-225-20m-cache-up-to-4-90-ghz/specifications.html
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/sku/241069/intel-core-ultra-5-processor-225f-20m-cache-up-to-4-90-ghz/specifications.html
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/products/sku/236788/intel-core-i5-processor-14400-20m-cache-up-to-4-70-ghz/specifications.html