NVIDIAの最新GPU「RTX 50シリーズ」がついに登場!本記事では、RTX 40シリーズとの性能差を数値で徹底比較し、ゲーミングやクリエイティブ用途でどの程度の進化を遂げたのか詳しく解説します。CUDAコアの増加や新世代RTコア・Tensorコアの性能向上、GDDR7メモリの採用など、大きな注目を集める次世代GPUの魅力をわかりやすく紹介!
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RTX 50シリーズとは?
NVIDIAの最新世代GPU「RTX 50シリーズ」は、次世代アーキテクチャ「Blackwell」を採用し、前世代のRTX 40シリーズと比較して大幅な性能向上を実現しています。

特に、CUDAコア数の増加、シェーダー処理能力の向上、最新世代のRTコアとTensorコアの採用により、ゲーミング、クリエイティブ用途、AI処理のすべての分野で進化を遂げています。さらに、新たにGDDR7メモリを採用することで、データ転送速度の向上と電力効率の改善が図られています。
この記事では、まず簡単にRTX 50シリーズの性能向上や新機能について紹介した後、より詳しいスペックを確認・比較・解説します。
性能面の向上

RTX 50シリーズは、新しい「Blackwell」アーキテクチャを採用しています。前世代のRTX 40シリーズの「Ada Lovelace」アーキテクチャから技術的な進化を遂げており、これによりRTX 50シリーズは、RTX 40シリーズに比べ、性能面で大きな向上がされています。性能面での変化は、特にAI性能やレイトレーシング性能において大きな変化が見られます。より詳しい内容は、後のスペック詳細にて確認します。
機能面の進化
また、RTX 50シリーズはアーキテクチャ等の他に、機能面でRTX 50シリーズは最新の技術を搭載しています。
このようにRTX 50シリーズは、前世代のRTX 40シリーズに比べて、より先進的な技術を搭載し性能も向上しています。DLSSやAV1エンコードのような新技術に加え、PCIe 5.0やReflex 2のサポートなど、次世代のコンピュータ技術に対応しています。これにより、RTX 50シリーズは、ゲームプレイやクリエイティブ作業、AI開発などさまざまな用途において高いパフォーマンスを提供します。
RTX 50シリーズのスペック詳細
RTX 50シリーズは、前述した「Blackwell」アーキテクチャを採用により、前世代のRTX 40シリーズと比較して大幅な性能向上を実現しています。特に、CUDAコア数の増加、RTコアやTensorコアの強化により、ゲーミングやクリエイティブ用途の処理能力が向上しました。
ここでは、RTX 5090、RTX 5080、RTX 5070 Ti、RTX 5070の各モデルについて、CUDAコア数、Shader、RTコア、Tensorコア、メモリ、メモリバス幅、TDPなどの主要スペックを確認、解説します。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブース トクロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 5090 | 21,760 | 2.01 GHz | 2.41 GHz | Blackwell 105 TFLOPS | 第4世代 318 TFLOPS | 第5世代 3352 AI TOPS | 32GB GDDR7 | 512-bit | 450W | ¥259,800 | 2025年1月30日 |
RTX 5080 | 10,752 | 2.30 GHz | 2.62 GHz | Blackwell 56 TFLOPS | 第4世代 171 TFLOPS | 第5世代 1801 AI TOPS | 16GB GDDR7 | 256-bit | 320W | ¥179,800 | 2025年1月30日 |
RTX 5070 Ti | 8,960 | 2.30 GHz | 2.45 GHz | Blackwell 44 TFLOPS | 第4世代 133 TFLOPS | 第5世代 1406 AI TOPS | 16GB GDDR7 | 256-bit | 285W | ¥139,800 | 2025年2月20日 |
RTX 5070 | 6,144 | 2.16 GHz | 2.51 GHz | Blackwell 31 TFLOPS | 第4世代 94 TFLOPS | 第5世代 988 AI TOPS | 12GB GDDR7 | 192-bit | 250W | ¥99,800 | 2025年3月5日 |
CUDAコアとシェーダー性能
CUDAコアは、GPUの並列処理を担当するユニットであり、その数が増加することで計算能力が向上します。RTX 50シリーズでは、各モデルでCUDAコア数が前世代のRTX 40シリーズと比較して増加しており、より高度なグラフィック処理やAI演算が可能となっています。特に、上位モデルでは大幅な増強が見られ、4Kゲーミングや高負荷なクリエイティブ作業においてパフォーマンス向上が期待できます。
RTコア(レイトレーシング性能)
RTX 50シリーズは、第4世代RTコアを搭載しており、リアルタイムレイトレーシングの処理速度が向上しています。RTコアは、光の反射や影の表現をリアルに描写するために必要なユニットであり、高解像度でのリアルタイムレンダリングにおいて重要な役割を果たします。RTX 50シリーズでは、RTX 40シリーズの第3世代RTコアと比較して、さらに高度なレイトレーシング処理が可能になっています。

TensorコアとAI処理能力
RTX 50シリーズは、第5世代Tensorコアを搭載しており、AI処理能力が向上しています。Tensorコアは、NVIDIAのAI技術であるDLSS(Deep Learning Super Sampling)やフレーム生成機能の処理を担っており、ゲームのフレームレート向上や高解像度化に貢献します。RTX 50シリーズでは、新世代のDLSS 4に対応し、超解像度やレイ再構成技術がさらに強化されています。
メモリとメモリバス幅
RTX 50シリーズでは、ビデオメモリ(VRAM)の容量とメモリバス幅も強化されています。これにより、大量のデータを処理するゲームや映像制作、3Dレンダリングなどの作業において、より高速なデータ転送が可能になります。最新のGDDR7メモリが採用され、メモリバス幅の向上によってデータ転送速度が改善されるでしょう。
消費電力(TDP)と電力効率
RTX 50シリーズでは、消費電力(TDP)も重要なポイントとなります。RTX 50シリーズでは、最新のプロセス技術を採用することで、消費電力(TDP)を抑えつつ高いパフォーマンスを実現しています。
RTX 5090は、RTX 4090と同等、またはそれ以上の電力を必要とすると予測されますが、その分パフォーマンスの向上が期待できます。一方で、RTX 5080やRTX 5070は、省電力化と性能向上のバランスを取る形になり、前世代よりも効率的な電力管理が可能になるでしょう。特に、最新の製造プロセスを採用することで、消費電力あたりのパフォーマンス(ワットパフォーマンス)が向上し、高性能を維持しつつ発熱を抑える設計が施されると考えられます。
RTX 40シリーズ vs RTX 50シリーズ
次に、RTX 50シリーズが実際にどのくらい性能向上したのかを確認する為、前シリーズのRTX 40シリーズと比較をしていきます。ここでは、まず、RTX 40シリーズのグラフィックボードの性能を確認します。その後、RTX 50シリーズの各モデルと、RTX 40シリーズの性能の近いモデルを個別に表を用いて比較します。
RTX 40シリーズ性能一覧
今回の比較対象となる、RTX 40シリーズ(SUPERモデルを含む)の性能・スペックは以下の通りです。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブースト クロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 4090 | 16,384 | 2.23 GHz | 2.52 GHz | Ada Lovelace 83 TFLOPS | 第3世代 191 TFLOPS | 第4世代 1321 AI TOPS | 24GB GDDR6X | 384-bit | 450W | ¥259,800 | 2022年10月12日 |
RTX 4080 SUPER | 10,240 | 2.29 GHz | 2.55 GHz | Ada Lovelace 52 TFLOPS | 第3世代 121 TFLOPS | 第4世代 836 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 340W | ¥199,800 | 2023年12月10日 |
RTX 4080 | 9,728 | 2.21 GHz | 2.51 GHz | Ada Lovelace 49 TFLOPS | 第3世代 113 TFLOPS | 第4世代 780 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 320W | ¥179,800 | 2022年11月16日 |
RTX 4070 Ti SUPER | 8,448 | 2.34 GHz | 2.61 GHz | Ada Lovelace 44 TFLOPS | 第3世代 102 TFLOPS | 第4世代 706 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 285W | ¥139,800 | 2024年2月15日 |
RTX 4070 Ti | 7,680 | 2.31 GHz | 2.61 GHz | Ada Lovelace 40 TFLOPS | 第3世代 93 TFLOPS | 第4世代 641 AI TOPS | 12GB GDDR6X | 192-bit | 285W | ¥129,800 | 2023年1月5日 |
RTX 4070 SUPER | 7,168 | 1.98 GHz | 2.48 GHz | Ada Lovelace 36 TFLOPS | 第3世代 82 TFLOPS | 第4世代 568 AI TOPS | 12GB GDDR6X | 192-bit | 300W | ¥119,800 | 2024年2月15日 |
RTX 4070 | 5,888 | 1.92 GHz | 2.48 GHz | Ada Lovelace 29 TFLOPS | 第3世代 67 TFLOPS | 第4世代 466 AI TOPS | 12GB GDDR6 / 12GB GDDR6X | 192-bit | 200W | ¥89,800 | 2023年4月13日 |
RTX 4060 Ti | 4,352 | 2.31 GHz | 2.54 GHz | Ada Lovelace 22 TFLOPS | 第3世代 51 TFLOPS | 第4世代 353 AI TOPS | 16GB GDDR6 / 8GB GDDR6 | 128-bit | 160W | ¥69,800 | 2023年5月24日 |
RTX 4060 | 3,072 | 1.83 GHz | 2.46 GHz | Ada Lovelace 15 TFLOPS | 第3世代 35 TFLOPS | 第4世代 242 AI TOPS | 8GB GDDR6 | 128-bit | 115W | ¥49,800 | 2023年6月29日 |
RTX 40シリーズは「Ada Lovelace」アーキテクチャを採用し、第3世代RTコア、第4世代Tensorコア、DLSS 3.5といった技術が搭載されています。特に「SUPER」モデルでは、CUDAコア数やメモリ構成が強化され、一部モデルでは消費電力効率も向上しました。これらの性能を一覧で整理することで、RTX 50シリーズとの違いをより理解しやすくなります。それぞれのスペックの違いを分析し、どのような進化があるのかを詳細に解説していきます。
RTX 5090 vs RTX 4090 / RTX 4080 SUPER
RTX 5090は、NVIDIAの最新アーキテクチャ「Blackwell」の影響を大きく受け、前世代のフラッグシップモデルRTX 4090と比較して、飛躍的な性能向上を遂げたフラグシップGPUです。CUDAコア数の増加、レイトレーシング(RT)性能の強化、AI処理能力の向上、そしてメモリ仕様の進化により、ゲーミングやクリエイティブ用途において、圧倒的な処理能力を発揮します。ここでは、RTX 5090とRTX 4090、さらにRTX 4080 SUPERとの比較を通じて、どのように性能が向上しているのかを詳しく解説します。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブースト クロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 5090 | 21,760 | 2.01 GHz | 2.41 GHz | Blackwell 105 TFLOPS | 第4世代 318 TFLOPS | 第5世代 3352 AI TOPS | 32GB GDDR7 | 512-bit | 450W | ¥259,800 | 2025年1月30日 |
RTX 4090 | 16,384 | 2.23 GHz | 2.52 GHz | Ada Lovelace 83 TFLOPS | 第3世代 191 TFLOPS | 第4世代 1321 AI TOPS | 24GB GDDR6X | 384-bit | 450W | ¥259,800 | 2022年10月12日 |
RTX 4080 SUPER | 10,240 | 2.29 GHz | 2.55 GHz | Ada Lovelace 52 TFLOPS | 第3世代 121 TFLOPS | 第4世代 836 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 340W | ¥199,800 | 2023年12月10日 |
CUDAコア数とシェーダー性能の比較
RTX 5090のCUDAコア数は21,760基であり、RTX 4090の16,384基と比較すると、約33%の増加となっています。これは、並列処理能力が大幅に強化されていることを示し、特に高解像度ゲーミングや3Dレンダリングなどの負荷の高い処理において、大きな性能向上が期待できます。シェーダー性能を示す単精度浮動小数点演算性能(Shader TFLOPS)は105 TFLOPSに達し、RTX 4090の83 TFLOPSと比べて約26%向上しています。RTX 4080 SUPERの52 TFLOPSと比較すると、実に2倍以上の差があり、性能面で圧倒的な優位性を持っています。
レイトレーシング(RTコア)性能の進化
RTX 5090には第4世代RTコアが搭載されており、RTX 4090の第3世代RTコアと比べて、レイトレーシング性能が飛躍的に向上しています。RTコアの性能を示すRT TFLOPSの数値を見ると、RTX 5090は318 TFLOPSに達しており、RTX 4090の191 TFLOPSと比較すると約66%の向上となります。RTX 4080 SUPERの121 TFLOPSとは約2.6倍の差があり、レイトレーシングをフル活用した最新のAAAタイトルでも、より高フレームレートで安定したゲーム体験が可能になるでしょう。

AI処理能力(Tensorコア)の強化
RTX 5090は第5世代Tensorコアを搭載しており、AIを活用した処理能力が飛躍的に向上しています。AI演算性能を示す「AI TOPS」の値を比較すると、RTX 5090は3352 AI TOPSに達しており、RTX 4090の1321 AI TOPSと比べると約2.5倍、RTX 4080 SUPERの836 AI TOPSと比べると約4倍もの差があります。これにより、DLSS 4を利用した超解像度技術やフレーム生成機能がより強力になり、4Kや8Kといった高解像度環境でも滑らかなフレームレートを実現できる可能性が高まります。
メモリ容量と帯域幅の進化
RTX 5090のメモリ仕様は、RTX 4090と比較して大幅に強化されています。メモリ容量は32GB GDDR7で、RTX 4090の24GB GDDR6Xと比べて8GBの増量となっています。さらに、メモリバス幅は512-bitとRTX 4090の384-bitから拡張されており、メモリ帯域幅の向上によって、高解像度のテクスチャや大量のデータを扱う処理において、高速なデータ転送が可能になります。RTX 4080 SUPERの16GB GDDR6X(256-bit)とは大きな差があり、クリエイティブ用途においても、より高度なワークロードに対応できる設計になっています。
消費電力
RTX 5090の消費電力(TDP)は450Wと、RTX 4090と同じ水準に抑えられています。これにより、電力効率を向上させつつ、飛躍的な性能向上を実現しています。RTX 4080 SUPERのTDPは340Wであるため、消費電力自体は増加していますが、性能比で見れば非常に効率的な設計と言えます。
まとめ
RTX 5090は、RTX 4090やRTX 4080 SUPERと比較して、CUDAコア数の増加、RTコアの進化、Tensorコアの大幅な性能向上により、圧倒的なパフォーマンスを発揮します。特に、AI処理能力はRTX 4090の約2.5倍、RTX 4080 SUPERの約4倍に達し、次世代のDLSS 4やAI活用技術を最大限に活かすことができます。さらに、32GB GDDR7メモリと512-bitのメモリバスを搭載し、クリエイティブ用途でも圧倒的な性能を発揮します。消費電力はRTX 4090と同じ450Wに抑えられながら、性能が大幅に向上しているため、ハイエンドゲーミングやプロフェッショナル用途に最適な選択肢となるでしょう。
RTX 5080 vs RTX 4080 SUPER / RTX 4080 / RTX 4070 Ti SUPER
RTX 5080は、前世代のRTX 4080 SUPERや、RTX 4080から性能向上を遂げたモデルです。特にAI性能(Tensorコア)、レイトレーシング性能(RTコア)が強化されており、AIを活用したDLSS 4による超解像度やフレーム生成、レイトレーシングを多用するゲームにおいて、より快適なプレイ環境を提供します。ここでは、各モデルのスペックを数値的に比較しながら、RTX 5080の優位性を解説します。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブースト クロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 5080 | 10,752 | 2.30 GHz | 2.62 GHz | Blackwell 56 TFLOPS | 第4世代 171 TFLOPS | 第5世代 1801 AI TOPS | 16GB GDDR7 | 256-bit | 320W | ¥179,800 | 2025年1月30日 |
RTX 4080 SUPER | 10,240 | 2.29 GHz | 2.55 GHz | Ada Lovelace 52 TFLOPS | 第3世代 121 TFLOPS | 第4世代 836 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 340W | ¥199,800 | 2023年12月10日 |
RTX 4080 | 9,728 | 2.21 GHz | 2.51 GHz | Ada Lovelace 49 TFLOPS | 第3世代 113 TFLOPS | 第4世代 780 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 320W | ¥179,800 | 2022年11月16日 |
RTX 4070 Ti SUPER | 8,448 | 2.34 GHz | 2.61 GHz | Ada Lovelace 44 TFLOPS | 第3世代 102 TFLOPS | 第4世代 706 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 285W | ¥139,800 | 2024年2月15日 |
CUDAコア数とシェーダー性能の比較
CUDAコア数は、並列処理を行うユニットの数を示し、一般的に多いほど計算能力が向上します。RTX 5080は10,752基のCUDAコアを搭載しており、RTX 4080 SUPER(10,240基)よりも5%増加、RTX 4080(9,728基)よりも約11%増加しています。シェーダー性能も向上しており、RTX 5080の単精度浮動小数点演算性能(Shader TFLOPS)は56 TFLOPSに達し、RTX 4080 SUPER(52 TFLOPS)やRTX 4080(49 TFLOPS)を上回っています。これにより、ゲームや3Dレンダリングなどの計算負荷の高い処理において、より高速な描画が可能になります。
レイトレーシング性能(RTコア)の進化
RTX 5080には第4世代RTコアが搭載されており、RTX 40シリーズの第3世代RTコアと比較して、レイトレーシング性能が強化されています。RTコアの性能は、リアルタイムでの光の反射や影の表現に影響を与える重要な要素であり、RTX 5080のRTコアの処理性能は171 TFLOPSに達します。これはRTX 4080 SUPER(121 TFLOPS)よりも約41%の向上、RTX 4080(113 TFLOPS)と比較すると約51%の向上を果たしており、最新のAAAタイトルでレイトレーシングをフル活用した高画質設定でもスムーズなフレームレートを維持できる可能性が高くなります。
AI性能(Tensorコア)の向上
RTX 5080は、第5世代Tensorコアを搭載しており、AI演算性能が大幅に強化されています。特に、NVIDIAのAI技術であるDLSS 4を最大限に活用することで、より高解像度で滑らかなフレーム生成が可能になります。AI処理能力を示す「AI TOPS」の値を比較すると、RTX 5080は1801 AI TOPSを記録しており、RTX 4080 SUPER(836 AI TOPS)よりも約2.15倍、RTX 4080(780 AI TOPS)よりも約2.3倍の処理能力を誇ります。この大幅な向上により、AIによるフレーム補間技術や超解像度技術がより効果的に動作し、高リフレッシュレートモニターを活かした滑らかな映像表現が可能になります。
メモリとメモリバス幅
RTX 5080は、RTX 40シリーズと同じく16GBのVRAMを搭載していますが、メモリの種類がGDDR6XからGDDR7へと進化しています。これにより、メモリの帯域幅が向上し、大量のデータ処理が必要なゲームや動画編集、3Dモデリングなどの用途でさらなる高速化が期待できます。メモリバス幅は256-bitとRTX 40シリーズと同じですが、より高速なGDDR7の採用によって、データ転送速度が改善されている点がポイントです。
消費電力(TDP)
RTX 5080の消費電力(TDP)は320Wであり、RTX 4080と同じですが、RTX 4080 SUPERの340Wと比較すると約6%の省電力化が図られています。これは、NVIDIAが新しいプロセス技術を採用し、電力効率を向上させた結果と考えられます。
まとめ
RTX 5080は、RTX 4080 SUPERやRTX 4080と比較して、CUDAコアの増加、RTコアの進化、Tensorコアの大幅な性能向上により、全体的なパフォーマンスが向上しています。特に、AI処理能力が約2倍以上に強化されている点は、DLSS 4の恩恵を最大限に受けるための重要な要素となります。また、RTX 4080 SUPERと比較して消費電力が低く、価格も抑えられているため、高性能GPUを求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
RTX 5070 Ti vs RTX 4080 / RTX 4070 Ti SUPER / RTX 4070 Ti
RTX 5070 Tiは、前世代の上位モデルであるRTX 4080やRTX 4070 Ti SUPERと比較して、コストパフォーマンスに優れた高性能GPUとして登場しました。CUDAコア数やRTコアの世代アップ、Tensorコアの大幅な進化など、AIやレイトレーシングに特化した機能が強化されており、ゲーミングだけでなくよりクリエイティブ用途にも適した選択肢となっています。ここでは、RTX 5070 TiとRTX 4080、RTX 4070 Ti SUPER、RTX 4070 Tiを詳細に比較し、その性能差を確認します。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブースト クロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 5070 Ti | 8,960 | 2.30 GHz | 2.45 GHz | Blackwell 44 TFLOPS | 第4世代 133 TFLOPS | 第5世代 1406 AI TOPS | 16GB GDDR7 | 256-bit | 285W | ¥139,800 | 2025年2月20日 |
RTX 4080 | 9,728 | 2.21 GHz | 2.51 GHz | Ada Lovelace 49 TFLOPS | 第3世代 113 TFLOPS | 第4世代 780 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 320W | ¥179,800 | 2022年11月16日 |
RTX 4070 Ti SUPER | 8,448 | 2.34 GHz | 2.61 GHz | Ada Lovelace 44 TFLOPS | 第3世代 102 TFLOPS | 第4世代 706 AI TOPS | 16GB GDDR6X | 256-bit | 285W | ¥139,800 | 2024年2月15日 |
RTX 4070 Ti | 7,680 | 2.31 GHz | 2.61 GHz | Ada Lovelace 40 TFLOPS | 第3世代 93 TFLOPS | 第4世代 641 AI TOPS | 12GB GDDR6X | 192-bit | 285W | ¥129,800 | 2023年1月5日 |
CUDAコア数とシェーダー性能の比較
RTX 5070 TiのCUDAコア数は8,960基で、RTX 4080の9,728基よりもやや少ないものの、RTX 4070 Ti SUPERの8,448基やRTX 4070 Tiの7,680基と比較すると優位なスペックとなっています。シェーダー演算性能を示す単精度浮動小数点演算(Shader TFLOPS)の数値を比較すると、RTX 5070 Tiは44 TFLOPSとなっており、RTX 4080の49 TFLOPSには及ばないものの、RTX 4070 Ti SUPERと同じ水準であり、RTX 4070 Tiの40 TFLOPSよりは高い性能を誇ります。特に、RTX 4070 Tiシリーズと比較すると、次世代アーキテクチャの採用による最適化が加わることで、実際のパフォーマンスではさらなる向上が期待できます。
レイトレーシング(RTコア)性能の比較
RTX 5070 Tiは、第4世代RTコアを搭載しており、RTX 4080やRTX 4070 Ti SUPERに採用されている第3世代RTコアよりも性能が向上しています。レイトレーシング性能を示すRT TFLOPSの数値を見ると、RTX 5070 Tiは133 TFLOPSと、RTX 4080の113 TFLOPSよりも高い数値を記録しており、RTX 4070 Ti SUPER(102 TFLOPS)やRTX 4070 Ti(93 TFLOPS)と比較すると大幅に優れています。これは、RTX 5070 Tiがレイトレーシングを多用するゲームやリアルタイムレンダリングにおいて、より滑らかなフレームレートを実現できることを意味します。
AI処理能力(Tensorコア)の進化
RTX 5070 Tiに搭載されている第5世代Tensorコアは、AIによる画像処理やアップスケーリング、フレーム生成技術をさらに強化しています。AI演算性能を示す「AI TOPS」の値を見ると、RTX 5070 Tiは1,406 AI TOPSを記録し、RTX 4080の780 AI TOPSと比較すると約1.8倍の性能向上が見られます。また、RTX 4070 Ti SUPERの706 AI TOPSやRTX 4070 Tiの641 AI TOPSと比較すると、2倍以上の性能差があり、最新のDLSS 4技術を活用することで、4K解像度のゲームプレイ時においてもフレームレート向上が期待できます。AI機能を活用するクリエイティブワークにも適した仕様となっており、動画編集や3Dモデリングなどの用途でもその性能が発揮されるでしょう。
メモリ容量と帯域幅の進化
RTX 5070 Tiのメモリ仕様は、RTX 4080やRTX 4070 Ti SUPERと同じ16GB GDDR7(256-bit)を採用しており、メモリ帯域幅の向上によって、より高速なデータ処理が可能になっています。一方で、RTX 4070 Tiは12GB GDDR6X(192-bit)となっており、RTX 5070 Tiの方がより大容量で広帯域のメモリを搭載している点が強みです。特に、VRAMを大量に消費する最新のAAAタイトルや高解像度テクスチャの処理において、RTX 5070 Tiはより快適なゲーム体験を提供できるでしょう。
消費電力(TDP)
RTX 5070 Tiの消費電力(TDP)は285Wで、RTX 4070 Ti SUPERやRTX 4070 Tiと同じですが、RTX 4080の320Wと比較すると約11%の省電力化が図られています。これにより、高性能を維持しながらも電力効率が向上し、発熱の抑制にも寄与します。最新アーキテクチャ「Blackwell」により、性能と電力面から優れたパフォーマンスの貢献が見られます。
まとめ
RTX 5070 Tiは、RTX 4080にはわずかに及ばないものの、RTX 4070 Ti SUPERやRTX 4070 Tiと比較すると、CUDAコア数の増加、最新の第4世代RTコアによるレイトレーシング性能の向上、第5世代TensorコアによるAI処理能力の強化など、多くの面で進化を遂げています。
特に、AI演算性能はRTX 4080の約1.8倍、RTX 4070 Tiの約2.2倍に達しており、DLSS 4を活用したゲームやクリエイティブ用途において、その恩恵を大きく受けることができます。また、RTX 4080よりも省電力設計であり、高性能ながらコストパフォーマンスに優れた選択肢として、次世代GPUの導入を考えているユーザーにとって非常に魅力的なモデルと言えるでしょう。
RTX 5070 vs RTX 4070 SUPER / RTX 4070 / RTX 4060 Ti
NVIDIAのRTX 5070は、前世代のミドルハイクラスモデルであるRTX 4070 SUPERやRTX 4070と比較して、より高い性能と電力効率を実現しています。特にCUDAコア数の増加や最新世代のRTコア・Tensorコアの搭載により、ゲーミング性能やAI活用の分野で大きな進化を遂げています。ここでは、RTX 5070とRTX 4070 SUPER、RTX 4070、RTX 4060 Tiを詳細に比較し、それぞれの性能差を確認しましょう。
CUDA コア数 | ベース クロック | ブースト クロック | Shader | RT | Tensor | メモリ容量 | メモリバス幅 | 消費電力 (TDP) | 価格 | 発売日 | |
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RTX 5070 | 6,144 | 2.16 GHz | 2.51 GHz | Blackwell 31 TFLOPS | 第4世代 94 TFLOPS | 第5世代 988 AI TOPS | 12GB GDDR7 | 192-bit | 250W | ¥99,800 | 2025年3月5日 |
RTX 4070 SUPER | 7,168 | 1.98 GHz | 2.48 GHz | Ada Lovelace 36 TFLOPS | 第3世代 82 TFLOPS | 第4世代 568 AI TOPS | 12GB GDDR6X | 192-bit | 300W | ¥119,800 | 2024年2月15日 |
RTX 4070 | 5,888 | 1.92 GHz | 2.48 GHz | Ada Lovelace 29 TFLOPS | 第3世代 67 TFLOPS | 第4世代 466 AI TOPS | 12GB GDDR6X | 192-bit | 200W | ¥89,800 | 2023年4月13日 |
RTX 4060 Ti | 4,352 | 2.31 GHz | 2.54 GHz | Ada Lovelace 22 TFLOPS | 第3世代 51 TFLOPS | 第4世代 353 AI TOPS | 8GB GDDR6 / 16GB GDDR6 | 128-bit | 160W | ¥69,800 | 2023年5月24日 |
CUDAコア数とシェーダー演算性能の比較
RTX 5070のCUDAコア数は6,144基で、RTX 4070 SUPERの7,168基には及ばないものの、RTX 4070の5,888基より若干多い設計となっています。RTX 4060 Tiの4,352基と比較すると、約41%増加しており、エントリークラスのRTX 4060 Tiとは明確な性能差があります。シェーダー演算性能を示すShader TFLOPSの数値を見ると、RTX 5070は31 TFLOPSと、RTX 4070の29 TFLOPSよりもやや高く、RTX 4060 Tiの22 TFLOPSと比べると約40%高速です。一方で、RTX 4070 SUPERの36 TFLOPSには届かないため、前世代のハイエンドミドルクラスにはやや劣る可能性がありますが、最新アーキテクチャによる効率改善が期待できます。
レイトレーシング(RTコア)性能の比較
RTX 5070は、第4世代RTコアを搭載し、RTX 4070 SUPERやRTX 4070が採用している第3世代RTコアよりも高いレイトレーシング性能を実現しています。RT TFLOPSの数値を見ると、RTX 5070は94 TFLOPSと、RTX 4070 SUPERの82 TFLOPSよりも約15%向上しています。また、RTX 4070の67 TFLOPSと比較すると40%増、RTX 4060 Tiの51 TFLOPSに対してはほぼ2倍近い性能となっています。これは、RTX 5070が最新のAAAタイトルにおいて、よりリアルなライティングや影の表現を滑らかに描画できることを意味しており、レイトレーシングを重視するゲーマーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
AI処理能力(Tensorコア)の進化
RTX 5070に搭載される第5世代Tensorコアは、AIによるフレーム生成や画像処理の分野で大幅な性能向上を実現しています。AI演算性能を示すAI TOPSの数値を比較すると、RTX 5070は988 AI TOPSを記録し、RTX 4070 SUPERの568 AI TOPSよりも約74%向上しています。さらに、RTX 4070の466 AI TOPSと比べると約112%の性能向上、RTX 4060 Tiの353 AI TOPSと比較すると約2.8倍の差があります。特に、DLSS 4を活用することで、高解像度ゲーミングにおけるフレームレート向上が大いに期待できるため、RTX 5070は4Kや1440p環境での快適なゲームプレイに適していると言えるでしょう。
メモリ容量と帯域幅の進化
RTX 5070のメモリ仕様は12GB GDDR7(192-bit)で、RTX 4070 SUPERやRTX 4070と同じ12GB GDDR6X(192-bit)ですが、次世代のGDDR7メモリを採用することで、より高いデータ転送速度を実現しています。一方、RTX 4060 Tiには、8GBまたは16GB GDDR6(128-bit)のバリエーションがあり、RTX 5070はメモリ帯域幅の点でRTX 4060 Tiを大きく上回ります。これにより、RTX 5070は高解像度テクスチャを多用するゲームや、VRAMを大量に消費するコンテンツ制作において優れたパフォーマンスを発揮します。
消費電力と価格のバランス
RTX 5070の消費電力(TDP)は250Wで、RTX 4070 SUPERの300Wと比較すると約17%の省電力化が図られています。RTX 4070(200W)よりは高めですが、前世代のモデルと比較して電力効率が向上していると考えられます。また、RTコアやTensorコアの世代向上により、用途によっては実際の性能でRTX 4070 SUPER等より、RTX 5070の方がコストパフォーマンスに優れた選択肢となる可能性があります。
まとめ
RTX 5070は、最新のBlackwellアーキテクチャを採用することで、RTX 4070 SUPERやRTX 4070と比較して優れたAI性能とレイトレーシング性能を実現しています。CUDAコア数ではRTX 4070 SUPERに及ばないものの、RTX 4070と比較すると僅かに多く、シェーダー演算性能もわずかに向上しています。AI演算性能はRTX 4070 SUPERの約1.74倍、RTX 4060 Tiの約2.8倍に達し、DLSS 4を活用したゲームやAI処理が大きく向上していることが特長で、性能・省電力・価格のバランスに優れたミドルクラスGPUとして魅力的です。特に、AI機能やレイトレーシング性能を考慮するゲーマーにとって、RTX 5070は次世代のスタンダードとなりうるグラフィックボードです。
まとめ|RTX 50シリーズは買うべきか?
RTX 50シリーズは、新しい「Blackwell」アーキテクチャを採用し、前世代のRTX 40シリーズと比較して、CUDAコア数の増加、RTコア・Tensorコアの進化、GDDR7メモリの採用といった大幅な性能向上を遂げています。特に、AI処理性能の強化によるDLSSの進化や、レイトレーシング性能の向上は、次世代ゲームやクリエイティブ用途において大きな恩恵をもたらします。
とはいえ、RTX 50シリーズの価格は高めに設定されているため、購入を検討する際には、自身の用途や予算に合わせて適切なモデルを選ぶことが重要です。特に、ゲームを快適に楽しみたい方や、高解像度・高リフレッシュレート環境を求める方には、RTX 5080などのハイエンドグラフィックボードが魅力的な選択肢となります。一方で、コストを抑えつつ最新技術を体験したい場合は、RTX 5070 TiやRTX 5070といったミドルレンジモデルも検討する価値があります。
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Source:
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/50-series/
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/40-series/