結論:RTX 5070 Tiは、前世代のハイエンドモデルRTX 4080に匹敵し、¥139,800という価格帯で「4Kゲーミング」を現実のものとする、次世代GPUの決定版です。
RTX 4070 Ti SUPERと同じ価格帯でありながら、最新のBlackwellアーキテクチャ、第4世代RTコア、そしてRTX 4080の約1.8倍に達するAI処理能力(Tensorコア)を搭載しています。これにより、4K解像度でもDLSS 4を活用し、高いフレームレートでの快適なゲーム体験を可能にします。
この記事では、RTX 5070 Tiの具体的な4K/WQHDでの平均FPS数値と、高性能を最大限に引き出すおすすめPCの選び方を徹底解説します。ぜひ最後までご覧ください。
RTX 5070 Tiのベンチマーク性能を徹底比較
まずは、RTX 5070 Tiがどれほどのゲーム性能を持つのかを、前世代の上位モデルや競合製品と比較した平均FPSデータで確認しましょう。
RTX 5070 Tiの主戦場!WQHD(1440p)での性能比較
RTX 5070 TiはWQHD(1440p)環境で平均 120.1 fps を記録し、RTX 4080(125.6 fps)にわずかに及ばないものの、RTX 4070 Ti SUPER(108.1 fps)を明確に上回っています。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RTX 5080 | 133.9 | |
| RTX 4080 Super | 127.8 | |
| RTX 4080 | 125.6 | |
| RX 7900 XTX | 124.4 | |
| RTX 5070 Ti | 120.1 | |
| RX 9070 XT | 114.3 | |
| RX 7900 XT | 108.8 | |
| RTX 4070 Ti Super | 108.1 | |
| RX 9070 | 103.4 | |
| RTX 4070 Ti | 102.9 | |
| RTX 5070 | 98.2 | |
| RTX 4070 Super | 96.1 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム(18 game averageなど)における「1440p (WQHD)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
平均120.1 fpsという高い数値は、DLSSやフレーム生成(FG)といったAI技術を使わない状態でのフレームレートです。AI技術を組み合わせれば、最新のAAAタイトルを144 fps以上の安定動作が狙える、WQHD環境における最強の選択肢の一つとなります。
4K(2160p)環境での性能と「4K入門」としての位置づけ
4K(2160p)環境でのRTX 5070 Tiの平均FPSは 71.5 fps を記録しました。平均71.5 fpsという数値は、DLSSやフレーム生成(FG)を使わない素の性能で既に快適ラインとされる60 fpsを大きく上回っています。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RTX 4090 | 99.6 | |
| RTX 5080 | 81.9 | |
| RX 7900 XTX | 74.4 | |
| RTX 4080 Super | 74.3 | |
| RTX 4080 | 72.5 | |
| RTX 5070 Ti | 71.5 | |
| RX 9070 XT | 68.5 | |
| RTX 4070 Ti Super | 63.3 | |
| RX 7900 XT | 62.5 | |
| RX 9070 | 60.3 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム(18 game averageなど)における「4K (2160p)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
このデータが示す通り、RTX 5070 Tiは、RTX 4080(72.5 fps)に肉薄する基本性能と、次世代のAI処理能力を持つため、DLSS 4を適用することで、4Kでの安定したゲームプレイを狙える、最もコスト効率の高い「4K入門の決定版」として位置づけられます。
フルHD(1080p)環境での性能比較
フルHD(1080p)環境では、RTX 5070 Tiは平均 157.3 fpsを記録しています。高リフレッシュレートモニター(165Hz〜360Hz)の性能を活かし、競技性の高いeスポーツタイトルで極めて安定した低遅延環境を求めるユーザーにとって、極上の選択肢となります。
| GPU | スコア | パフォーマンス |
|---|---|---|
| RTX 5080 | 168.8 | |
| RTX 4080 Super | 166.5 | |
| RTX 4080 | 164.5 | |
| RX 7900 XTX | 160.7 | |
| RTX 5070 Ti | 157.3 | |
| RX 9070 XT | 150.9 | |
| RTX 4070 Ti Super | 148.9 | |
| RX 7900 XT | 146.7 | |
| RTX 4070 Ti | 142.2 |
データ出典: 本グラフは、海外の大手ベンチマークサイト( Tom's HARDWARE, TechSPOT, TechPowerUP )が公開する複数のゲーム(18 game averageなど)における「1080p (Full HD)」の平均ベンチマークデータを基に、当サイトが独自に集計・作成したものです。
※スコアは3サイトの平均値。データが1サイトまたは2サイトにしかない場合は、その平均値を使用しています。
最新のDLSS 4.0やフレーム生成(FG)の利用や、ゲーム内設定などを工夫すれば、一般的な240Hzモニターの性能を十分に活かす 240 fps以上の安定動作も十分に狙えます。
RTX 5070 Ti vs RTX 4080:価格と性能の世代交代
RTX 5070 Tiの最大の魅力は、価格帯が一つ上のRTX 4080に匹敵する性能を、¥40,000安価な価格で実現している点です。
| GPU | 1080p 平均FPS | 1440p 平均FPS | 2160p 平均FPS | 価格 (JP) |
|---|---|---|---|---|
| RTX 5070 Ti | 157.3 fps | 120.1 fps | 71.5 fps | ¥139,800 |
| RTX 4080 | 164.5 fps | 125.6 fps | 72.5 fps | ¥179,800 |
| RTX 4070 Ti SUPER | 148.9 fps | 108.1 fps | 63.3 fps | ¥139,800 |
このデータから、同価格帯であるRTX 4070 Ti SUPERを明確に上回り、上位モデルであるRTX 5080に性能で追随していることがわかります。
RTX 5070 Tiの「後悔しない」選び方:おすすめな人とおすすめしない人
ベンチマークデータを確認したところで、次に「では、自分はRTX 5070 Tiを買うべきか?」という具体的な購入判断に入ります。
RTX 5070 Tiの購入が「おすすめな人」
あなたのゲーム環境や予算に応じて、RTX 5070が最適な選択肢となる具体的なケースを解説します。
WQHD(1440p)で安定したフレームレートを実現したい方
RTX 5070 Tiが最も輝くのがこの層です。ベンチマークデータが示す通り、RTX 5070はWQHD環境で平均 120.1 fps を記録しており、60 fpsという快適ラインを大きく上回ります。 さらに、DLSS 4.0やフレーム生成(FG)といった最新のAI技術を利用すれば、一般的な144Hzモニターの性能を十分に活かす 144 fps 以上の動作も十分に狙えます。
フルHD(1080p)で安定した高フレームレートを実現したい方
WQHD性能が注目されがちですが、RTX 5070は1080p環境においても最高の安定性を誇ります。平均 133.3 fps という高い数値を記録しており、競技性の高いeスポーツタイトル(VALORANT, Apex Legendsなど)では、設定を最適化することで240 fps以上の高フレームレートも視野に入ります。
4K(2160p)入門として、安く実現してみたい方
また、RTX 5070は4K(2160p)環境においても最高のコストパフォーマンスを誇ります。平均 71.5 fps という数値は、60 fpsという快適ラインを明確に上回ります。
RTX 5070 Tiを「おすすめしない人」(注意点)
逆に、RTX 5070 Tiを選ぶことで後悔してしまう可能性のある層や、他の上位GPUを検討すべき具体的なシチュエーションもあります。ご自身のニーズと照らし合わせ、予算と性能のミスマッチがないかを確認してください。
4Kモニターをメインで使用し、高フレームレートでプレイしたい方
4K(2160p)環境で高画質設定かつ高いフレームレートを求める場合、RTX 5070 Tiのパワーでは不足する可能性があります。
RTX 5070 Ti搭載:失敗しないおすすめゲーミングPC構成
BTOゲーミングPCでRTX 5070 Tiの性能を最大限に引き出すためには、CPUやメモリのバランスが重要です。「失敗しない」最適な構成をいくつか紹介します。
コストパフォーマンス重視のおすすめ4選
コストパフォーマンス重視では以下のモデルがおすすめの筆頭です。
RTX 5070 Tiの性能を完全に引き出すには、Core i7またはRyzen 7クラス以上の高性能CPUが必要です。RTX 5070を含む、他にもより多くのPCが見たい場合、以下記事よりご確認ください。
RTX 5070 Tiのスペック詳細と技術的な進化
技術的な裏付けを確認したい方向けに、RTX 5070 Tiの仕様を旧世代の上位モデルと比較します。
RTX 5070 Tiの仕様・スペック表(上位/旧世代モデルと比較)
RTX 5070 Tiと、その上位/旧世代モデル(RTX 4080 / RTX 4070 Ti SUPER / RTX 4070 Ti)の比較表は以下の通りです。
| スペック | RTX 5070 Ti | RTX 4080 | RTX 4070 Ti SUPER | RTX 4070 Ti |
|---|---|---|---|---|
| CUDAコア数 | 8,960 | 9,728 | 8,448 | 7,680 |
| ベースクロック | 2.30 GHz | 2.21 GHz | 2.34 GHz | 2.31 GHz |
| ブーストクロック | 2.45 GHz | 2.51 GHz | 2.61 GHz | 2.61 GHz |
| Shader | Blackwell 44 TFLOPS | Ada Lovelace 49 TFLOPS | Ada Lovelace 44 TFLOPS | Ada Lovelace 40 TFLOPS |
| RT | 第4世代 133 TFLOPS | 第3世代 113 TFLOPS | 第3世代 102 TFLOPS | 第3世代 109 TFLOPS |
| Tensor | 第5世代 1406 AI TOPS | 第4世代 780 AI TOPS | 第4世代 706 AI TOPS | 第4世代 641 AI TOPS |
| VRAM容量 | 16GB GDDR7 | 16GB GDDR6X | 16GB GDDR6X | 12GB GDDR6X |
| メモリバス幅 | 256-bit | 256-bit | 256-bit | 192-bit |
| 消費電力(TDP) | 285W | 320W | 285W | 285W |
| 価格 (JP) | ¥139,800 | ¥179,800 | ¥139,800 | ¥129,800 |
| 発売日 | 2025年2月20日 | 2022年11月16日 | 2024年2月15日 | 2023年1月5日 |
CUDAコア数とシェーダー演算性能の比較
RTX 5070 TiのCUDAコア数は8,960基で、RTX 4080の9,728基よりもやや少ないものの、RTX 4070 Ti SUPERと同水準のShader TFLOPS(44 TFLOPS)を達成しています。最新アーキテクチャ「Blackwell」による効率改善が加わることで、実性能では旧世代のハイエンドGPUに匹敵するパフォーマンスが期待できます。
レイトレーシング(RTコア)性能の比較
RTX 5070 Tiの最大の強みの一つがレイトレーシング性能です。第4世代RTコアを搭載し、RT TFLOPSは133 TFLOPSと、RTX 4080(113 TFLOPS)よりも高い数値を記録。レイトレーシングを多用する最新AAAタイトルで、より高設定かつ滑らかなフレームレートを実現します。
AI処理能力(Tensorコア)の進化
RTX 5070 Tiの第5世代TensorコアによるAI演算性能は1,406 AI TOPSを記録し、RTX 4080(780 AI TOPS)と比較して約1.8倍の性能向上が見られます。これは、DLSS 4、AIフレーム生成、そして動画編集やクリエイティブワークにおけるAI機能のパフォーマンスが、前世代から飛躍的に向上していることを意味します。
メモリ容量と帯域幅の進化
16GB GDDR7(256-bit)メモリを採用し、RTX 4080やRTX 4070 Ti SUPERと同等の大容量・広帯域を確保。VRAMを大量に消費する4K環境やテクスチャMODを使用したゲームプレイでも、安定した性能を発揮します。
自作派向け:RTX 5070 Ti単体グラフィックボードの販売情報
自作PCを組む方や、グラフィックボードのみを換装したい方は、ECサイトから価格をご確認ください。
RTX 5070 Tiに関するFAQ・まとめ
- QRTX 5070 Tiは4Kゲーミングに対応していますか?
- A
対応しています。 DLSSやフレーム生成を使わない素の性能では、一部のAAAタイトルで平均60 fpsをわずかに下回る可能性があります。しかし、RTX 5070 TiはRTX 4080の約1.8倍という高いAI性能を持つため、DLSS 4を適用することで快適な4Kゲームプレイを可能にする「4K入門の決定版」です。
- QRTX 4080と比べて、RTX 5070 Tiのデメリットはありますか?
- A
わずかにCUDAコア数が少ないため、DLSSを使用しない一部の純粋なシェーダー演算性能でRTX 4080にわずかに劣る可能性があります。しかし、RT/Tensorコアの性能向上、GDDR7メモリ、そして¥40,000安い価格を考慮すれば、デメリットは無視できるレベルです。
最終結論:RTX 5070 Tiは「4K/WQHDハイエンド」の新たな標準
RTX 5070 Tiは、価格を据え置きながら、前世代のハイエンドモデルであるRTX 4080に肉薄、あるいは凌駕する性能と電力効率を実現した、まさに世代交代の恩恵を最も受けるモデルです。
- 4Kに手を出したい
- WQHDで究極の144 fps以上を追求したい
- AI/レイトレーシング性能を重視したい
このようなハイエンドな要求を持つ方にとって、RTX 5070 Tiは最高のパフォーマンスと価格のバランスを提供する、新たな標準となるグラフィックボードです。
RTX 5070 Ti搭載PCの購入を検討中の方は、ぜひ「RTX 5070 Ti 搭載:失敗しないおすすめゲーミングPC構成」セクションで紹介したモデルをチェックしてみてください。






